近代以降の侍従
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 15:54 UTC 版)
1869年 (明治2年)、宮内省に属することとなった。1871年にはその長として侍従長(じじゅうちょう)が設置され、徳大寺実則・河瀬真孝・東久世通禧の3人が任命された。 宮内省官制(明治40年皇室令第3号)によると、「侍従長ハ親任又ハ勅任トス常侍奉仕シ侍従職ヲ統轄シ便宜事ヲ奏シ旨ヲ宣ス」・「侍従ハ……奏任トス側近ノ事ヲ分掌ス」とされていた。侍従武官長が慣例として陸軍から任用されていたのに対し、鈴木貫太郎以降の侍従長は海軍より続けて任用された。 第二次世界大戦後は、一時期の宮内府時代を経て宮内庁侍従職に属する。国家公務員法(昭和22年法律第120号)施行以降も、侍従は同法の適用を受けない特別職とされ、一級官・二級官などの区別が存続していた(官記に「二級に叙する」などと記載)が、中央省庁再編後は官記への級別記載はされなくなった。 なお、侍従は特別職であるため定年はないが、70歳を超えると自己申告したうえで退任する慣例がある。 侍従長の職は特別職であると同時に認証官でもあり、その任免は天皇により認証される。侍従長は認証官ではない指定職の宮内庁次長よりも格上であり、給与も指定職8号俸(事務次官級)の宮内庁次長より格上の大臣政務官級である。 侍従長以外の侍従職に下記の職がある。 侍従次長(じじゅうじちょう)と侍従(じじゅう) 内舎人(うどねり)…天皇の身の回り全般の世話をする。 殿部(でんぶ)…御所の清掃作業などで仕人を指揮する。 仕人(つこうど)…殿部を補佐し、主に御所の表側や外回りの清掃、整備などを行う。
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