輸血感染
【概要】 輸血用血液の中に感染に十分な量の病原体が含まれていれば感染症が発生する。細菌のように採血時の汚染で保存中に増える場合と、病原体をもっている人からの採血が原因である。
【種類】 マラリア、バベシア、梅毒、エルシニア菌、肝炎(A、B、C、D、G型)ウイルス、HIV-1、HIV-2、HTLV-1、HTLV-2、サイトメガロウイルス、EBウイルス、パルボウイルスB19、その他がある。プリオンも感染するかもしれないが報告がない。肝炎ウイルス感染について言えば30年前の50%が現在の0.1%以下まで低下した。現在のHIVの遺伝子検査(NAT)をすり抜ける低濃度のウイルス感染は、数年に1例以下と推定される。
【詳しく】 感染症の排除には、問診、検査そして血液の処理がある。問診では、危険を自覚した供血者の自発的な供血辞退に頼ることになる。抗原検査、抗体検査、NATなど鋭敏なスクリーニング検査の導入で非常に安全になった。もちろんNATのウインドウ期間は完全にゼロにはならない。検査していない病原体は排除できない。血漿分画製剤は様々な物理的化学処理を行う。血球製剤の品質に影響を与えずに不活化処理する技術は一部で実用化している。
【輸血とエイズ】 献血で陽性とわかったものの中に、エイズ検査目的と推定されるものがあった。もしNAT陰性の時期であれば感染したかもわからない。他人の健康を危険に陥れる行為である。

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