車両逸走事故
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 18:28 UTC 版)
詳細は「日本の鉄道事故 (2000年以降)#名松線列車無人走行事故」を参照 2009年(平成21年)4月19日 22時13分頃、家城駅で車両の入換待ちをしていた最中に運転士がおよそ5分間列車を離れたところ車両(1両)が無人で下り坂を走り始め、およそ8.5km逸走して井関駅 - 伊勢大井駅間で停車した。手歯止めを装着せずに運転士が車両を離れたことが原因で、踏切計23か所を通過したものの死傷者や踏切事故などはなかった。 家城駅では2006年8月にも夜間滞泊させていた車両が今回と同様に逸走しており、このときは手歯止めを装着せずに留置したことに加えて、夜間滞泊中に空気圧が抜けてブレーキが緩む構造だったことが分かり、通常の自動空気ブレーキに加え、車両のエンジンを切ると自動的に直通予備ブレーキがかかるよう改修した。 中部運輸局は2度も同様の事故が起きたことを重く見て、JR東海に対して警告書を渡し、行政指導を行った。 JR東海ではこの事故の対策として家城駅で夜間滞泊させていた車両2両のうち、これまで伊勢奥津駅から家城駅まで回送されていた列車を松阪駅まで回送することにより、家城駅での車両入換作業を廃止し、家城駅での夜間滞泊は22時前の最終列車のみとしていた。また、2009年8月1日より同線を担当する運転士を約70名から20名に限定するなどの対策も実施していた。全線運行再開後は勾配のある家城駅での夜間滞泊をしておらず、すべて松阪駅へ回送している。
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