走馬灯株式会社について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/15 08:19 UTC 版)
「走馬灯株式会社」の記事における「走馬灯株式会社について」の解説
基本的にはどこかの山中にあるきれいな洋館風の建物の中にある。しかし、エピソードによっては客が都会の中でたどり着いたり、本来何もなかった場所に出現するなど、その実態は不明。 館内にはいくつかの個室があり、中には巨大な薄型モニターとDVDレコーダーが設置されている。食事はフロントに電話することで届けられ、バスルームもあるなど万全の態勢で映像を観ることができる(インターネットカフェに近い)。滞在期間の制限は一切ない。 「人生の映像」は客の視線そのものを映像に記録している。1年につき1枚分のDVDとして収められており、客の生まれてから現在までの年数分のDVDが手渡される(現在20歳の者なら20枚のDVDになる)。リアルタイムで記録されるため、最終巻の終盤は現在客が目で見ている映像となる。 DVDは名前で分類されており、旧姓や偽名の場合はその名前で過ごした期間ごとにDVDに収められる。 手渡されたディスクの映像を全て観る必要はないが、実際にディスク1枚につき1年分の映像が記録されているため早送りを駆使しても数週間ほどの時間を要する。 希望すれば、自分に関わりのある他人の人生の映像を観ることができる。この場合、その人物の名前と生年月日を知っていなければ観ることはできない。また、最後の部分(つまりその人物が今見ている光景)を見ることで、リアルタイムでその人物が何を見ているのかを知ることもできる。 すでに死亡した人物や人間以外の動物の「人生の映像」も所蔵している。 死者は「人生の映像」を視聴することができない。 走馬灯株式会社に入れるのは走馬灯株式会社が入館を認めた人間のみであり、これを満たしていない人物は館を目の前にしていても神沼により入館を拒否される場合がある。 走馬灯株式会社のDVDや映像を走馬灯株式会社から持ち出すことはできない(テレビドラマ版ではDVDをケースごと無断で持ち出しても走馬灯株式会社の外に出るとケースからディスクのみが消えているとの描写がある)。他媒体(携帯電話の動画機能での撮影など)で記録しても走馬灯株式会社を出ると観ることはできない。 DVDは世界に1枚しかないため、他者がそのDVDを視聴しているときは一緒に観るなどしない限り視聴することができない。 「人生の映像」を視聴することによって生じた問題・事件・心の傷などに関して、走馬灯株式会社は一切関知しない。DVDに収められた事件の映像を神沼が見ても警察などへの通報や告発はしない。 DVDを破壊した場合、そのDVDに収められていた「人生」が消滅し、その間に発生していたその者に対する他者の記憶も全て消える。ただし、破壊されたDVDの人生の当人および、DVDを破壊した人物の記憶からは消えない。 走馬灯株式会社の建物は実体は現代におきながら、過去の時空に対して出現する場合もある。またDVDが存在しない時代にも出現しているが、その場合でもDVDを媒体としている。 自分の人生が映ったDVDが何らかの理由で破壊された場合は、DVDに収録された人物の人生そのものが消滅するが、その人物は走馬灯株式会社の「株主」になる権利を得る。
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