赤レンガの校舎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 01:25 UTC 版)
「高雄市立高雄高級中学」の記事における「赤レンガの校舎」の解説
学校のシンボルとも言える赤レンガの校舎は、その見た目から「紅樓」と呼ばれている。同校舎は1号館・2号館・3号館で構成され、このうち3号館の2階は戦後に増築されたものである。2003年2月26日、高雄市は、文化資産保存法第7-1条、歴史建築登録補助管理法第7条に基づき、新しく建てられた校舎も含めて、赤レンガの校舎を文化財に指定した。 近年、学校は校舎の維持管理にも積極的に取り組んでおり、現在第1~3号館を修復している。 赤レンガの1号館・2号館・3号館は、左右対称の四角い構造で平行に並んでおり、中庭で隔てられている。また、片側廊下、高い室内空間、長方形の窓により、後に建設された校舎よりも明るく換気しやすい構造になっている。デザインはイギリスのヴィクトリア朝時代の影響を受けており、歴史的な西洋建築の影響が見られるが、全体としては折衷的なデザインである。煉瓦はイギリス積みで積み上げられており、補強のために鉄筋コンクリートの柱や梁が使用されている。なお、太平洋戦争の影響で、3号館のレンガの色は他の2館のものほど綺麗ではない。 建物の正面は、突き出たポルチコと平坦な廊下で構成されている。ファサードは基本的にシンプルなジャックアーチ型で、階段の端の部分のみラウンドアーチとすることで空間の本質を強調している。最上部のアーチを凹ませて内枠を作ることで陰影のあるファサードに仕立てているが、全体的な外観は非常にシンプルである。土台部分、壁のうち屋根に接する部分、廊下の開口部、窓枠などは洗い出しの石で装飾されている。 シンプルな外観と比較して、内装は細部にもこだわっている。階段吹き抜けの窓は大きく、踏板の傾斜も緩やかである。手すりは丸みを帯びた本体と直線的な柱の部分で構成されており、モールディングの装飾で視覚的な印象を活気づけ、滑らかさと重厚な安心感を与える。階段の滑り止めは真鍮製で、日本統治時代の1号館・2号館の雨樋も真鍮製だったと言われている。
※この「赤レンガの校舎」の解説は、「高雄市立高雄高級中学」の解説の一部です。
「赤レンガの校舎」を含む「高雄市立高雄高級中学」の記事については、「高雄市立高雄高級中学」の概要を参照ください。
- 赤レンガの校舎のページへのリンク