賛成派と反対派で割れる地元
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 14:42 UTC 版)
「城原川ダム」の記事における「賛成派と反対派で割れる地元」の解説
ダムの高さは98.5m、型式は中央土質遮水壁型ロックフィルダムである。ダム建設はまだ実施計画調査の段階であり本体着工は計画発表より25年経過した現在でも為されていない。これは下流住民がダム早期建設を要望する一方で地元住民と一部下流域住民がダム建設に反対しているためで、住民は賛成・反対に別れ対立し佐賀県を巻き込み紛糾している。建設省はダム代替案を提示し堤防嵩上げ・堤防引堤・遊水地の3案を流域住民等に提示しダム建設の有用性を説得している。一方佐賀県は利水に関しては参加を取りやめたが治水ダムとしての有用性は認識しており、2005年(平成17年)に平常時には水を貯水しない「穴あきダム」方式を国土交通省に提案。当初難色を示していた国土交通省も翌2006年(平成18年)1月、「筑後川水系河川整備計画」を発表し、この中で治水計画の柱として城原川ダムを治水ダムとして位置づけた。 だがこれに対して賛成派は多目的ダムでの事業推進を要望、反対派は遊水地建設を柱とした治水対策が最善として治水ダム案には批判を強めており、両者は署名活動を行って活動のボルテージを高めている。同年4月には平成の大合併によって新しく誕生した神埼市市長選でもダム建設の是非が焦点となったが、新しい市長はダム建設について当初賛否を明らかにしていなかったものの、後に『治水ダム建設賛成』を明確に打ち出している。こうした事から賛成派の勢いが付く一方で反対派は様々な反対運動を繰り出して行くものと考えられており、今後も賛成・反対両派のせめぎ合いが続くものと見られる。先述のように計画発表から25年を経過し未だ本体着工に至らないが、ダム事業は更に長期化の一途を辿ろうとしている。
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