諸外国の報道
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 13:38 UTC 版)
「皇太子徳仁親王と小和田雅子の結婚の儀」の記事における「諸外国の報道」の解説
日本国外のマスメディアでは、国内で「噂」とされてきた件が事実としてはっきりと報道され、婚約に至る過程が、高いキャリアを持つ女性が「いやいやながら」(アメリカ『ザ・ボストン・グローブ』コーリン・ニッカーソン)、「犠牲的行為」(アメリカ『ヴァニティ・フェア』エドワード・クライン)で受諾した愛のない結婚であるという文脈の記事があったり、雅子や父・恆の仕事上のライバル、または旧華族が彼らの足を引っ張ろうと悪意で流した男女交際や性的なスキャンダルに関する話を日本のマスコミが聞きつけ、出身大学などを取材したもののいずれもデマで空振りに終わったなど、率直な内容となっている。 雅子の現代性は興味深いものとして紹介され、そういった女性が古い伝統に挑戦することに期待する内容(オーストラリア『ジ・オーストラリアン・マガジン』レスリー・ホワイト、ドイツ版『Marie claire』など)、林真理子が日本で発表した時評を引用しながら、皇室の伝統の中で厳しい道を歩むのではと案じる内容(シンガポール『ハー・ワールド』関永堅)があった。またドイツの高級週刊紙『ディー・ツァイト』は彼女の決断を自分自身で決めたものであり「雅子さんは一人の愛国者なのである」と評した。 ほかには、スキャンダルと無縁なこのカップルを同時期のイギリス王室のチャールズ皇太子・同妃ダイアナ夫妻の別居問題と対比し、同王室の「不幸」を嘆く論調もイギリスの雑誌(イギリス『ジ・オブザーバー・マガジン』マレー・セイル)や高級紙・大衆紙をはじめ各国でみられた。一方で日本のメディアが報道協定に屈したことや、宮内庁の堅苦しさに対する批判もあった。 徳岡孝夫はこれらの見方に対し、結婚というごく私的な問題を外部から「愛がなかった」などと決めつけることに批判的見方をし、外国人記者の日本文化への無知や、彼らの日本人妻が女性週刊誌報道や噂話で聞いた情報をまた聞きにしているという推察、主流のアメリカ的ジャーナリズムに気高い者の裏を暴いて笑おうとするタブロイド的シニシズムがあると指摘して、すべて事実と捉えることに対しては注意を促した。
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