諸作品への影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 04:59 UTC 版)
北方謙三は『三国志』や『水滸伝』などを題材にした小説を書いているが、中島敦の『李陵』からきわめて大きな影響を受けているという。阿刀田高は中島敦の作品のうち、特に短編の『文字禍』と『狐憑』に強い影響を受け、これらの小説を模倣して自身の作品を執筆したと述べている。 また、2005年(平成17年)に新潮社から刊行された辻原登の『枯葉の中の青い炎』には、表題作中に「ナカジマ」という南洋庁の役人が登場している。その他、森見登美彦、万城目学、円城塔といった作家が中島敦の作品を意識した小説を書いている。 2013年(平成25年)から漫画雑誌「ヤングエース」で連載されている漫画作品『文豪ストレイドッグス』には、中島をモデルとした同名のキャラクター「中島敦(英語版)」が主人公として登場する。作中では、主人公の中島が扱う特殊能力「月下獣」は『山月記』から着想を得て設定されたものとなっており、また『光と風と夢』から引用した文章を主人公の中島が読み上げるシーンが登場するなど、所々にモデルの中島を想起させる内容が取り入れられている。同作の読者がこれをきっかけとして中島の作品に触れるケースも見られており、神奈川近代文学館では中島の文学世界を受容した作品として紹介されている。
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