試作機 GE101(UP50)
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「ユニオン・パシフィック鉄道の電気式ガスタービン機関車」の記事における「試作機 GE101(UP50)」の解説
UPがGTELに興味を示すと、1948年、アルコGEは試作車両GE101を製造した。北東部の試験のあと、ロードナンバー50とされた。これをもって、本形式をUP50と称することがある。UPのアーマーイエローに塗装され、さらなる試験が続けられた。 試作機は両端に運転台を備えていた。その形状は同時期に製造されていたアルコFAに似ている。車体側面には大型のルーバーが多数あり、さまざまなパターンで開けたり閉じたりすることができた。 搭載するガスタービンエンジンの出力は4,800馬力(3,600kW)、駆動力としては4,500馬力(3,400kW)が充てられた。この出力は、当時のディーゼル機関車の倍以上であった。 ガスタービンエンジンのほかに小型のディーゼルエンジンを搭載し、単機での移動やタービンの始動時に使用された。ガスタービンエンジンは、始動するまでこのディーゼルエンジンで回転を与えられ、そこに燃料を投入することで始動する。一度始動したら、燃料は自動的にC重油に切り替わる。また、粘度の高い燃料を過熱して流体化するために、蒸気発生装置も搭載していた。 車軸配置に特徴があり、2軸台車を前後に2組ずつ配置したB+B-B+Bである。それぞれ2つを1組として台車中心部がスパン・ボルスターと呼ばれる梁で連結されており、そのスパン・ボルスターの中心部が車体と接続することで、擬似的なボギー構造となっていた。 車重は500,000ポンド(230トン)、車体長は80フィート(24m)であった。 この試作車はUPの所有とはならず、後述する量産が開始された1952年よりGEのエリー工場にて黒色塗装に変更され、「101」という番号をペイントされて保存されたが現存しない。
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