設立の由来
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/01/11 00:09 UTC 版)
社会改造の根本義は国民生活を因習の囚はれから開放して之を合理化し、能率の高い生活を国民の大多数者にも楽ましめることであると信じます。それで数年前から講義録『文化生活研究』月刊雑誌『文化生活』『経済生活』等生活問題に関する論著の発行、或は各地に放ける講演等によつて、所謂文化生活運動を続けて参りました。これ微弱ながら私が大学で経済学講座を担当して居る公職上の関係と、特に消費経済学の研究に興味を有して居る理由とにより、時代の要求に応じて奮闘しようとする誠意に動かされた結果に過ぎないのであります 幸に今日私共の運動は幾分の効果を収める事が出来ましたが、今一層徹底的に且又奉仕的に目的の貫徹を期する必要を認めて居る時に当たつて、政府当局が社会改善の根本的手段の一つとして私共の主張をもつと具体化させて見たいと言ふ希望から資金五十萬圓融通の約束を受けました。それで私は先づ貧者の一燈に過ぎない僅ばかりの持物を提供し、同志の助力を得て、この財団法人文化普及會を大正十一年十二月に設立しうるに至つたのであります 昭和4年2月10日発行 文化アパートメントの生活(財団法人文化普及會) 森本厚吉 編より
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