計画変更とロケット問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/15 09:03 UTC 版)
「PLANET計画」の記事における「計画変更とロケット問題」の解説
PLANET-A計画の変更に伴いPLANET計画自体も変更が行われることになる。1979年の科学衛星シンポジウムで大家寛の「惑星圏研究観測計画の長期展望」によって以下のように提案された。 MS-T5/PLANET-A - ハレー彗星探査機。改良型ミューロケットを用いる。 PLANET-B/B' - 金星周回探査機。NまたはHロケットを用いる。1985年開発開始、1989年打ち上げ。 PLANET-C/C' - 木星周回探査機。NまたはHロケットを用いる。1988年開発開始、1994年打ち上げ。 Saturn Probe - 大型国際協力。アメリカ航空宇宙局 (NASA) の土星探査機カッシーニ計画へのプローブ提供。1982年開発開始、1987年打ち上げ。 NまたはHロケットを用いるとされているのは、1966年の国会報告によってミューロケットの直径は1.4mまでと制限されていた為に、ミューロケット及びその改良型の使用では打ち上げ能力が足りず、目的の探査が行えないと判断されたためである。M-3SIIロケット1,2号機打ち上げ以降、惑星探査用の大型固体ロケットを開発するABSOLUTE計画が本格的に始動したこと、また、文部省が宇宙開発事業団のロケットを用いることをよしとしなかったことや、M-3SIIロケットによって打ち上げた科学衛星が世界トップレベルの観測成果を挙げていること等から、1989年にM-Vロケットの開発が了承されたこと、これらをもってM-Vロケットを用いることに変更された。 PLANET-Cとして金星探査計画が選定される(後述)以前の1999年、大家寛は木星探査計画の打ち上げロケットに関して「しかしPLANET-C/C'計画は、やはりH-IIロケットの使用が不可欠であることを強調しておかねばならない」と述べている。
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