解消された境界未定地域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 04:11 UTC 版)
青森県十和田市 (688.60) と秋田県鹿角郡小坂町 (178.00) の866.60と、十和田湖の湖面の61.02「県の境界にわたる市町の境界の確定(平成20年総務省告示第721号)」が2008年12月25日に公示され、境界が画定した(カッコ内は、平成19年度版全国市町村要覧に記載されている便宜上の概算数値)。 十和田湖は陸奥国北郡(東岸)と鹿角郡(西岸)に跨っているが、境界は不明確だった。江戸時代には両郡とも盛岡藩領(北郡の一部は七戸藩領)であったため大きな問題にならなかったが、戊辰戦争の結果この付近の領地は盛岡藩から没収され、九戸県、八戸県、三戸県を経て、明治2年11月28日(1869年12月30日)に北郡(七戸藩領を除く)が斗南藩に、鹿角郡が江刺県に属することになった。最終的に境界未定のまま、前者が青森県、後者が秋田県になった。後に南岸は、中山半島の西にある神田川が境界と暫定的に定められた。しかし北岸に関しては両県の主張が異なり、長年対立していた。面積により金額が決まる地方交付税交付金が、境界が確定することにより増額するため、財政難にある関係自治体が早期解決をめざし調整がされてきた。なお、増額された地方交付税交付金は、少なくとも10年間は十和田湖の環境対策や景観保護対策に使われる予定である。 熊本県球磨郡水上村 (192.11) と宮崎県東臼杵郡椎葉村 (536.20) の728.312010年9月30日の官報で「県の境界にわたる市町の境界の確定(平成22年総務省告示第356号)」が公示され、境界が画定した(カッコ内は、平成19年度版全国市町村要覧に記載されている便宜上の概算数値)。 廃藩置県以来、現在の国道388号付近の約1700メートルが未確定だったが、水上村の呼びかけに椎葉村が応じ、合意に至った。確定によって椎葉村の面積が1.15平方キロメートル増加した。
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