藤堂賢吾 - 石川伸一郎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/24 04:27 UTC 版)
「娼婦と淑女」の記事における「藤堂賢吾 - 石川伸一郎」の解説
元は孤児だったが勉学に励み、書生として清瀬家に入り執事となる。地位と金銭に執着心を持ち、千鶴とは度々肉体関係を結んでいたが、凛子と入れ替わった紅子に当初から疑いを持っていた。その後、発見した凛子の日記の最後のページにより、凛子・紅子が真彦と異母兄妹で、真彦が凛子を死に追いやったことを知る。紅子と真彦が一夜を共にした事に嫉妬するも紅子と結婚。やがて紅子を心から愛し始める。紅子の逮捕後は清瀬家を出て金貸しをする一方で孤児院を開き、自ら買い取った武蔵野の別荘で暮らしている。出所した紅子の復讐に協力し、久我山との仕事を紹介する。しかし久我山が千鶴の店や孤児院に特高を回したため、やむなく紅子から預かった清瀬家の権利書を手放す。その結果、清瀬家の人々が屋敷を追われたことを知り、久我山の元に乗り込むが、そこで久我山から真彦とは血縁関係がないことを聞かされる。久我山が手を回し、赤紙が発令されたため、戦地に赴くが、戦後復員し、紅子と金貸しを共同経営する。「どちらか生き残った方が紅子を守る」と出征前に真彦と約束したとおり、紅子との結婚を決意するが、陽平の出現により、まだ紅子の中に真彦への気持ちが残っていることを感じ、陽平に嫉妬している。陽平が真彦でないことを隠している紅子が麗華や眞一にこだわり続けるのに疑問を抱いているところを藍子につけこまれ、一夜を共にする。「麻莉亜」で紅子と陽平が抱き合っているところを目にするが、紅子への執着から強引に2度目の結婚をし、藍子と3人で同居することを決める。だが、やられたらやり返せばいいと藍子に誘惑され、再び関係を持ってしまうが、藍子に別れを告げ、紅子の元に戻ろうとする。しかし、紅子からも別れを告げられる。紅子が陽平と生きてゆこうとしていることから気が狂い、紅子に嫌がらせを始める。だが元の自分に戻ると言い、紅子と杏子に土下座し謝罪し、ただ純粋に紅子を愛する元の藤堂に戻ったかに見えたが、実は紅子との仲を取り戻したかったがための行動で、自分に振り向いてくれない紅子への苛立ちや、陽平に対する嫉妬心が彼の中から消えることは無かった。妊娠した藍子を切り捨てたことを知った紅子から完全に別れを告げられても、紅子を取り戻すために眞一を自分のものにしようとする。しばらくして陽平に時間が無く、陽平が紅子の為に麗華といることを知り、彼の紅子に対する愛の深さを思い知らされる。紅子の中で陽平が生き続けることに嫉妬し、自分が紅子の心の中にずっといたいという想いから、毒薬を飲み自殺しようとするが、死ぬことはできなかった。さらに陽平を拳銃で撃とうとするが、紅子が陽平を刺し、自分たちが紅子を追いつめてしまった贖罪を背負う。その後、藍子と一緒になり、陽平の子である陽一の父親として、武蔵野の別邸で一緒に暮らしている。
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