落とし穴による事故
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/26 13:41 UTC 版)
2011年8月27日、午後10時ごろ(日本標準時)、石川県かほく市大崎の大崎海岸の砂浜の海岸で23歳の会社員とその妻が、深さ約2.5m、2.4m四方の落とし穴に転落、2人とも死亡した。死因は窒息死。石川県警の調べにより、落とし穴は妻が翌月誕生日を迎える夫を驚かせようと、友人らとスコップで掘ったものであった。素人がテレビの真似事をした為に起きた悲惨な事故である。妻は夫を海岸へ案内したが、暗かったため誤って2人で転落したと見られている。遺体の搬出には約2時間を要している。なお、後日、夫側の両親が落とし穴を掘った友人、妻の両親らに損害賠償を求め提訴。2014年10月、金沢地方裁判所の判決では約9,100万円の賠償が認められている。 1.5mを超えて掘削する場合は海岸法によって県知事の許可が必要である。また目的が落とし穴では許可が出る事は無く、違反した場合は1年以下の懲役または50万円以下の罰金刑となる。 大雨などで道路が冠水した際にマンホールや側溝の蓋が開いてしまい落とし穴と化す、濁った水で穴が見えない状態となり、落ちれば突然深い水中の流れに飲み込まれてしまう。 1985年7月14日東京都大田区で、冠水した区道を自転車で通っていた男性が、 蓋が開いていたマンホールに転落し胸まで入ってしまう、付近の人達が引き上げようとしたが、 自転車と共にマンホールに吸い込まれ、翌日約1.4km離れた大田区の内川で水死体で発見された。 高山や氷河などでクレバスと呼ばれる天然の落とし穴が発生する事がある、雪原の下に割れ目が隠れており雪を踏み抜いてしまうと氷の割れ目に落ちてしまう。 1981年6月10日に天山山脈のボゴタ峰の氷河上で、京都山岳会登山隊の隊員が下山中に雪に覆われて隠れたクレバス、つまりヒドゥンクレバスへと落下した。クレバスの上までクレバス内の彼女の声は聞こえても、数十メートル下の狭い隙間へ滑落した彼女に救出の手は届かず、結局、彼女自ら生還を断念せざるを得なかった。彼女の遺体は14年後の1995年に発見された。
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