菌類・細菌類との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/09 09:49 UTC 版)
「ローソンヒノキ」の記事における「菌類・細菌類との関係」の解説
本種の病害で特に重要なのが エキビョウキン (Phytophthora) の一種による根を腐らせてしまう病気である。1950年代初め、オレゴン州において外来種であるP. lateralisが確認された。この菌は蔓延し、多くの場所で壊滅的な被害をこうむった。(1985年現在、)病害抵抗性の系統も感染した場合の有効な対処方法も見つかっていない。この菌の胞子は水によって運ばれるので、上流部で被害が出ると下流域全体に被害が出ることがある。高台では感染の拡大は緩やかである。高台で感染の拡大が早まったり、分水嶺を越えて被害が出るのは罹病個体、もしくは病原菌を含む汚染土壌の移動によるものとされている。 別のエキビョウキン P. cinnamomi は苗床や造林地において大きな被害をもたらす。この病気は本種以外にもさまざまな植物を侵す。英名White Pocket Top Rot という病害も重大である。この病気の原因菌は(1985年時点で、)分かっていない。これら以外の病気や虫による害は少ない。苗木に対しての動物の加害の度合いは混生する他の針葉樹に比べると大きな変動があり、高い時もあれば低い時もある。 Seridium unicorne はヒノキ樹脂胴枯病を引き起こす。本種はこの病気に感受性が高く、発症した場合は枯死してしまうことが多い。 アメリカ西海岸ではナラ類が急激に衰弱し死んでしまうen:Sudden oak deathの流行も問題になっており、これもエキビョウキンの一種、P. ramorumの感染によるものである。 エキビョウキン(疫病菌)の一種の各種器官。名前に菌とつくものの菌類でも細菌のような原核生物でもない。 P. lateralis の感染により枯死したローソンヒノキ。 アメリカ西海岸ではen:Sudden oak deathの発生も大きな被害をもたらしている。
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