航空レーザー計測の実施
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「コナベ古墳」の記事における「航空レーザー計測の実施」の解説
コナベ古墳は、誉田御廟山古墳とともに2009年12月から2010年(平成22年)2月にかけて、東京都新宿区に本社をおく測量会社、アジア航測株式会社によって、航空レーザー計測がおこなわれた。 航空レーザー計測法は、ヘリコプターを時速70キロメートルで飛行させ、地表からの高度500メートルないし650メートルの上空から、墳丘などの地盤に向けて毎秒12万ないし18万発のレーザー光を照射し、反射して戻ってくる時間から高低差などの測量データを採取して三次元画像に加工するもので、コナベ古墳のレーザー計測では1平方メートルに対し平均10点以上のデータを採取し、約100万点のデータが画像化に供された。 その成果は、2010年6月26日、関西大学で開催された日本文化財科学会において、奈良県立橿原考古学研究所およびアジア航測株式会社によって発表された。それによれば従来の測量法との誤差も微少であり、後世に建造されたと考えられる後円部墳頂へ至る道、後円部墳頂の小さな高まり、西造出しの方形の高まりなど、微細な部分も含めた墳形の詳細や三段築成の様子が精密に表現されたほか、古墳周辺部では古墳を取り囲むように段丘上に立地する陪塚も明瞭に示された。 これにより、立ち入り調査が困難で、樹木が被覆するため造営当時の墳形が把握しづらくなってきている陵墓参考地等の遺跡で、木の葉や草などを透過するレーザー光を用いることによって、古墳内部に立ち入ることなく、また実測の障害となる古墳表面の植生を気にすることなく、微細な部分も含めて造営当時に近い精緻な姿での再現が可能であるとして文化財関係者の関心を集めている。
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