自由意志の神学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 16:59 UTC 版)
人間が行動する意味における自由意志は、アダムの全的堕落後も存在するが、神に従う自由意志は堕落以降に失われている。新生したクリスチャンにのみ、神に向かう自由意志が存在する。この自由意志論はアウグスティヌス、マルティン・ルター、ジャン・カルヴァン、ジョナサン・エドワーズ、改革派神学が共有する。 聖書では神が定めた道徳を守ることで保護される法則が成り立つ。(イザヤ 48:17)あなたを救う方,イスラエルの聖なる方はこう言う。「あなたのためになる生き方を教え,あなたを導いて正しい道を歩ませる。」人はアダムから受け継いだ不完全さによる堕落が原因で間違い、道徳からそれる傾向を示し秩序を乱して自滅に繋がる決定をするのである。道徳を守れば、社会秩序は安定し幸せに暮らせるという法則が見いだせるので、道徳は自然の法則と同じく因果的に決定されているという事実に導かれる。 加えて、絶対の自由があるのは創造者の神のみとされる。(啓示4:11)他は全て無生の宇宙にも法則があり、生物はDNAに組み込まれる本能に従い、神と似た様に造られた人間は自由意志から神の道徳基準に従う、皆宇宙の一部として制限を課される。 予定説人間に自由意志を与えた神は、当然人の自由意志を尊重し全能者として予知力をコントロールされる。(申30:19,20)神の目的に関わる事であれば、意図的に予知力を行使し、将来起きることを預言したり目的を達成されるのである。そうでないと全能者なる神とは言えない。(イザヤ43:12,13) 但し神は人の心を読める為、人の傾向から生じる結果を知らせる事ができるのであって自由意志を無視することではない。(創世4:4-7)このような神は愛からご自分の自由意志を行使され、人間の正しい自由意志の用い方として人類に示されている。(創世1:26,マタイ22:37-39)
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