腕時計編
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/22 22:14 UTC 版)
第一部173話-186話(29-30巻)。腕時計とのコーディネートがテーマとなる。 ハンネス・オーネゲル スイスの独立時計職人。腕時計編の主要人物。初登場は第一部174話。 まだ年若い青年ながら、かなり腕の立つ時計職人。非常に生真面目な性格であり、フランシーヌが家出してくると彼女を母屋に泊まらせ自身は工房で寝るなど、正式に仲を認められるまで決して手を出さないという。その職人としての腕や人格はジェロームから高く評価されるものの、職人ゆえの経済観念を危惧されており、フランシーヌとの仲を認めてもらうために、ジェロームの出す難題に対応していくこととなる。 フランシーヌ・ジェローム ジェロームの娘でハンネスの恋人。コンスタンツェの友人。初登場は第一部174話。 深窓の令嬢といった美人。ジェロームが歳を取ってから得た一人娘であり、大事に育てられてきた。ジェロームが縁談話を持ってくるなど自分の人生がすべて父のレールの上にあることに反発して大喧嘩し、予てより繋がりがあって惹かれていたハンネスの家に半ば押しかける形で家出する。幼い頃より父から時計のことを聞かされて育ったために、自身も時計好きであり、腕の良いハンネスに惚れた理由ともなっている。 ジェローム フランスの実業家。ハンネスのパトロン。初登場は第一部173話。 高齢の大実業家で、機械式時計の熱心なコレクター。クロードのスポンサーを務めており、彼の狙いが娘のフランシーヌと気付きつつ、時計談義に話を咲かせていた。ところが、娘が自身がパトロンを務めるハンネスと駆け落ちしてしまったため、一時時計嫌いとなる。ハンネスの時計師としての実力や素朴で真面目な人となりは高く評価しているが、その性格ゆえに資産家の娘を妻にして、彼女を守りきれるかを疑問視されており、その点で援助を打ち切るなどハンネスにキツく当たる。フランシーヌの友人であるコンスタンツェ(及びその背後にいるマッシモ)の仲裁によって、ハンネスが経済的実力を示せば二人の仲を認めるとして腕時計編が始まる。 クロード フランス人テニスプレーヤー。セルジュの友人。初登場は第一部76話。 フランス屈指の強豪選手だが、暴力的・傍若無人な振舞いから「悪童」と呼ばれる問題児。自分のやり方を否定してきたコーチ達がクラシックスーツを着用していたことからクラシックを嫌い、モード一辺倒であったが、スポンサーと拗れた仲を修復するために、悠にクラシックを仕立ててもらい、態度を一部改める。 腕時計編の冒頭で再登場し、スポンサーであるジェロームの娘フランシーヌに恋慕して、ジェロームの歓心を買うために機械時計に凝るようになる。しかし、フランシーヌの駆け落ち騒動で目論見はすべて壊れ、再び悪童と呼ばれる状態に戻ってしまう。
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