聖音とは? わかりやすく解説

聖音

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 08:43 UTC 版)

真言」の記事における「聖音」の解説

真言には多用されるいくつかの聖音が存在する。(中:中国慣用音、日:日本慣用音、チ:チベット慣用音、ネ:ネパール慣用音オーム (日:オン,チ:オン):サンスクリット語の「oṃ」で、漢訳では「唵」と書かれる。密教系では「オン」、禅宗では「エン」と読まれることが多い。真言冒頭用いて帰命の意をあらわす神聖な音で、末尾の「ソワカとともに多用される。本来はバラモン経の聖音で、ヴェーダ誦読する前後、また祈り文句前に唱えられるものであったが、仏教にも取り入れられ真言頭首置かれるようになった詳細は「オーム (聖音)」を参照 スヴァーハー(日:ソワカ,チ:ソーハー) サンスクリット語の「svāhā」で、漢訳では「薩婆訶」、「娑婆訶」「莎訶」等と書かれる。日本仏教では、密教系では「ソワカ」、禅宗系では「ソモコ」と読まれることが多い。真言・陀羅尼末尾置いて成就を願う聖語で、和訳では「成就あれ」「畏み申しあげる」等の意味とされる。もとはバラモン火中供物投ずる際に唱えた女神スヴァーハー」の名である。成就句は必ず置かれるものではなく、同じ真言でも存否不定である。 詳細は「スヴァーハー」を参照 フーム(日:ウン,チ:フーンサンスクリット語の「hūṃ」で、漢訳では「吽」等と書かれる。『チャーンドーギヤ・ウパニシャッド』にも見える呪句で、「h」はシヴァ、「ū」はバイラヴァを、「ṃ」は、不幸や苦痛駆逐することを意味する語、または「hetu(因縁)」+「ū(損減)」+「ṃ(空点)」からなり菩提心損減を空ずるつまり菩提心堅固あらわし、それによって魔を畏怖させる意をあらわす語とされる。「大力」・「警覚」・「恐怖」・「忿怒」、「清浄」や「満願」など様々な意味で用いられるため解釈困難な語である。忿怒尊の真言において「ウン・ハッタ(hūṃ phaṭ)」と組み合わせて用いられる場合は、「叱咤」・「恐怖」・「忿怒の意味解釈されるパット(日:ハッタ,チ:ペーサンスクリット語の「phaṭ」で、漢訳では「發吒」等と書かれる。敵を攻撃する時の感情」や「打撃」・「発射」等の意味を持つ『ヴェーダ』の呪句を取り入れたもので、忿怒尊の真言多く用いられ、敵を調伏させるための感情をあらわす語とされる。「摧破」・「破壊」・「降伏」・「放出」等と解釈される通常翻訳しないブルム(日:ボロン,チ:ドゥム) サンスクリット語の「bhrūṃ」で、漢訳では「歩嚕唵」等と書かれる。「bh発菩提心)」+「ṛ(墔滅諸罪障)」+「ūṃ(一切虚空)」の合成語で、菩提心発し罪障滅し楽しく虚空如く清浄なことを意味するとされる。 「種子_(密教)」も参照

※この「聖音」の解説は、「真言」の解説の一部です。
「聖音」を含む「真言」の記事については、「真言」の概要を参照ください。

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