繁殖上の牝馬とは? わかりやすく解説

繁殖上の牝馬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/10 18:36 UTC 版)

牝馬」の記事における「繁殖上の牝馬」の解説

他の多く哺乳動物と同様、繁殖においては出産子供成育を担う。稀に双子がある場合除き一度出産する数は1頭(単胎)である。北半球では2~7月南半球では8~1月繁殖期迎え、この時期平均23日周期発情排卵繰り返す牝馬性周期には概ね以下の3つの段階がある。 無発情期 - 晩夏から冬にかけての繁殖閑期 調整期 - 晩冬から初春にかけての繁殖準備期 繁殖適期 - 定期的な発情繰り返す繁殖期 無発情期、調整期においては牝馬身辺牡馬一切近づけないが、繁殖適期に入ると積極的に牡馬接近する交配合図として、牡馬性衝動刺激するフェロモン含んだ尿を盛んに排出するほか、尻尾上げて外陰部開閉させるウインキング(Winking)と呼ばれる行動起こす。これらのアピール経て交配に至ると、1週間程度受精する受胎期間は327357日程度と、哺乳類の中では比較長期に及ぶ。 出産90%以上が夜間行われ野生状態にある場合には群を離れ、可能であれば水場付近に移動する。これは捕食動物襲撃避けるための行動考えられている。出産後母馬羊水濡れた仔馬舐めて拭くが、これは匂い覚えるための行動でもあり、この時に人間仔馬タオルなどで拭くと、後々母馬が仔を拒絶する例がある。仔馬30分~1時間ほどで立ち上がり、これに授乳した後に元の群れ合流する以降1年間程度授乳期間とし、この間は常に仔馬後見する競走馬など人間管理下にある場合生後6か月程度人為的に離乳が行われる。出産後9日程度で再び発情見られるようになり、交配が可能となる。 英語では1歳未満の馬を「フォール(foal)」、1歳馬を「イヤリング (yearling)」、2歳牝馬を「ジュヴェナイルフィリー(juvenile filly)」、3~4歳牝馬を「フィリー(filly)」、5歳以上牝馬を「メア (mare)」と区別して呼び一般に繁殖適齢3歳以降とされる稀に出生年から発情兆候見せ個体もあるが、この場合牡馬性行動促す効果が薄いため、交配までには至らない

※この「繁殖上の牝馬」の解説は、「牝馬」の解説の一部です。
「繁殖上の牝馬」を含む「牝馬」の記事については、「牝馬」の概要を参照ください。

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