細菌・原虫・寄生虫・その他
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/24 20:50 UTC 版)
「尿沈渣」の記事における「細菌・原虫・寄生虫・その他」の解説
細菌健常人の尿には、原則として、細菌はいない。 尿路感染症(腸管由来の菌種が多い。) 尿路カテーテル留置でみられる。 無症候性細菌尿は高齢女性によくみられる。若年女性でも約5%の頻度。 尿放置により細菌が増殖して偽陽性となる。 酵母健常人の尿には、原則として見られない。 腟カンジダ症で見られることが多い。まれに真菌性尿路感染症もありうる。 赤血球に似ているが、酢酸で溶けない。また、通常はステルンハイマー染色で染まらない。出芽や仮性菌糸が見られることがある。 抗真菌剤投与中は大小不同の変形真菌がみられることがある。 トリコモナストリコモナス原虫は15μm前後。 新鮮尿では鞭毛で活発に運動する。尿が古くなって運動性がなくなると鑑別が困難になる。 虫卵肛門周囲の蟯虫卵が混入することがある。 日本では存在しないがビルハルツ住血吸虫感染者では尿中に虫卵が排泄される。 イヌ、ラット、イタチなどの寄生虫である腎虫(線虫)が人に感染して尿中に虫卵を排泄することがある。 その他の寄生虫日本では存在しないが、バンクロフト糸状虫感染者の乳糜尿でミクロフィラリアが見られることがある。 糞線虫のR型幼虫が便から混入したり、播種性感染では尿中に出現することがある。 その他便器の溜まり水による汚染で、病的意義のない、自由生活性の原虫や線虫が見られることがある。 便、トイレットペーパーや衣服の繊維、紙おむつや手袋からのでんぷん粒、紙おむつの吸水剤、花粉、ダニ、など、様々な外来性の物質が沈渣に混入していることがある。
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