乳糜尿
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 10:37 UTC 版)
「八丈小島のマレー糸状虫症」の記事における「乳糜尿」の解説
乳糜尿(にゅうびにょう Chyluria)は尿が粥のように白く濁る症状であり(「糜」は粥の意)、胸管にフィラリアが「とぐろ」を巻くことが原因で起きる。胸管とはリンパ液を血管に集めるリンパ管の本管であり、小腸で吸収された脂肪分を集めて首の静脈へ送る通路にもなっている。乳糜(にゅうび)とは、脂肪分が消化され小腸から吸収されたリンパ液のことであるが、胸管にフィラリアが居ついて閉塞すると、脂肪分を含んだリンパ液である乳糜は身体の上部へ行くことができなくなり、そのまま腎臓へ運ばれて尿を白く濁らせる。軽症の場合は薄く濁る程度であるが、重症になると腎臓の出血を伴う乳糜血尿や、尿がゼリー状に硬くなり最悪の場合尿閉を起こす。 以上がリンパ系フィラリア症の慢性期における主な症状であるが、ほかにも、リンパ管瘤、リンパ管炎、リンパ腺炎といったさまざまなリンパ系炎症反応を起こす。
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