尿色調
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/05 04:50 UTC 版)
「尿中一般物質定性半定量検査」の記事における「尿色調」の解説
尿は、通常は、ウロクローム等の色素により、麦わら色~淡黄褐色を呈する。尿を放置すると濃褐色に変化するのは、ウロビリノーゲンが酸化され赤褐色のウロビリン体となるためである。その他の尿中色素としては、ウロエリトリン(uroerythrin。桃色、メラニン由来とされる)があげられる。 尿中の色素排泄量はほぼ一定であり、色の濃さは尿の希釈/濃縮、すなわち、尿比重と並行する。 尿異常色調原因赤色血尿 血色素尿症 ミオグロビン尿 食用色素・薬剤(センナ、ドキソルビシン、フェノチアジン、等)。 尿酸塩析出(赤~ピンク) オレンジセンナ 大黄 リファンピシン 赤ワイン色ポルフィリン(紫外線で赤紫色の蛍光色) 食用色素 暗赤褐色ビリルビン(泡も黄色) 黒褐色メラニン(悪性黒色腫) ヘマチン メトヘモグロビン(放置で黒色が増強) アルカプトン尿症(ホモゲンチジン酸、放置・アルカリ化で黒色が増強) 薬剤(アルファメチルドーパ、 L-DOPA) 尿異常色調原因無色進行した慢性腎不全、尿崩症、糖尿病、など 乳白色乳糜尿 膿尿 青色メチレンブルー、 エバンスブルー 高度のインジカン尿(青いおむつ症候群) 黄色蛍光リボフラビン(ビタミンB2)、等 緑薬剤(インドメタシン、トリアムテレン、プロポフォール、等) 色素(メチレンブルー、インジゴカルミン、等) 緑膿菌感染 慢性の閉塞性黄疸(ビリルビンの酸化物、ビリベルジン 正常色調の尿 血尿 横紋筋融解症患者尿 フィラリアによる乳糜尿 ポルフィリア患者の尿、右は日光に三日間暴露後にみられたポートワイン尿。
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