細菌人工染色体

生物学用語辞典

細菌人工染色体

英訳・(英)同義/類義語：bacterial artificial chromosome, bacterial artificial chromosomes

Fプラスミドの複製分配に関与する遺伝子を組み込んだ大腸菌プラスミドベクターで、細胞あたり１分子が安定に保持されるため、ヒトゲノムなどのゲノムライブラリーの作成に使われており、１００ｋｂ-２００ｋｂの長さのインサートDNAがクローン化できる。

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細菌人工染色体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2021/08/20 16:22 UTC 版)

「ゲノムライブラリー」の記事における「細菌人工染色体」の解説

細菌人工染色体（英語版）（BAC）は、通常約7 kbの長さの環状DNA分子であり、最大300 kbのサイズのインサートを保持することができる。BACベクターには大腸菌F因子（英語版）に由来するレプリコンが含まれているため、細胞ごとに1コピーが維持される。インサートがBACに連結されると、BACはエレクトロポレーションによって大腸菌の組換え欠損株に導入される。ほとんどのBACベクターには、抗生物質耐性遺伝子とポジティブ選択マーカーが含まれている。右の図は、制限酵素で切断されたBACベクターと、それに続くリガーゼによって再アニーリングされた外来DNAの挿入を示している。全体として、これは非常に安定したベクターであるが、PACのように複製起点が単一であるため、調整が難しい場合がある。