ライブラリーの力価の決定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/20 16:22 UTC 版)
「ゲノムライブラリー」の記事における「ライブラリーの力価の決定」の解説
ラムダファージ(英語版)などのウイルスベクターを用いてゲノムライブラリーを構築した後、ライブラリーの力価を決定することができる。力価を計算することで、研究者はライブラリー内で正常に作成された感染性ウイルス粒子の数を概算できる。これを行うには、ライブラリーの希釈液を使用して、既知の濃度の大腸菌の培養物を形質転換する。次に、培養物を寒天プレート上に散布し、一晩培養する。ウイルスプラークの数をカウントして、ライブラリー内の感染性ウイルス粒子の総数を計算することができる。ほとんどのウイルスベクターは、インサートを含むクローンをインサートを持たないクローンと区別できるマーカーも備えている。これにより、研究者は、ライブラリーのフラグメントを実際に担持している感染性ウイルス粒子の割合を決定することもできる。 同様の方法を使用して、プラスミドや細菌人工染色体(英語版)(BAC)などの非ウイルス性ベクターで作成されたゲノムライブラリーの力価測定できる。ライブラリーの試験ライゲーション(連結)は、大腸菌の形質転換で使用することができる。次に、形質転換体を寒天プレート上に散布し、一晩培養する。形質転換の力価は、プレート上に存在するコロニーの数を数えることによって決定される。これらのベクターは一般的に、インサートを含むクローンと含まないクローンを区別できるようにする選択マーカーを持っている。このテストを行うことで、研究者は連結の効率を判断し、必要に応じて調整を行って、ライブラリーに必要な数のクローンを確実に取得することができる。
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