素材としての利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 00:31 UTC 版)
竹の根元から先端部にかけての細り率が低く強靭でありながら肉厚は薄いため細工しやすい。そのため弓、梯子、籠、物干し竿などの日用品、細工物、工芸品などに利用されてきた。また伸縮が小さく、温度や湿度による変化も小さく狂いが殆どおこらないことから物差しや土木工事などに用いる竹尺にも用いられている。マダケの稈鞘(タケノカワ)は無毛で柔軟性に富む等の性質から食品包装として利用される。エジソンの白熱電球の材料にもなった。 竹細工の素材として最も多く用いられているマダケは、伐採したままの青竹、火であぶったり(乾式)、苛性ソーダで煮沸したり(湿式)して油抜きをした晒し竹、ある程度炭化させた炭化竹、伐採後数ヶ月から数年間自然に枯らしたもの、家屋の屋根裏で数十年間囲炉裏や竈の煙で燻された煤竹と、種々の素材が流通する。これらは弾力性、硬さ、耐久性などが異なり、利用目的によって使い分けられる。青竹は容易に入手できるが、耐久性に問題があり、晒し竹や炭化竹に加工する事でその問題点は改善する。煤竹は独特の色(煤竹色)をしており、硬く、耐久性に富むが、入手は困難である。大分県のマダケは面積、生産量とも全国一のシェアを占めており、別府市周辺の別府竹細工や日田市の竹箸など、大分県では豊富な竹材を利用した竹工芸が歴史的に盛んであり、加工された素材も入手し易い。
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