紀有常とは? わかりやすく解説

紀有常

読み方:キノアリツネ(kinoaritsune)

初演 明治35.1(大阪浪花座)


紀有常

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/29 15:03 UTC 版)

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紀 有常
時代 平安時代初期 - 前期
生誕 弘仁6年(815年
死没 貞観19年1月23日877年2月9日
官位 従四位下周防権守
主君 仁明天皇文徳天皇清和天皇陽成天皇
氏族 紀氏
父母 父:紀名虎
兄弟 有常種子静子藤原富士麻呂室、
藤原有貞室、藤原清邦室?
藤原内麻呂
在原業平室、藤原敏行
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紀 有常(き の ありつね)は、平安時代初期から前期にかけての貴族刑部卿紀名虎の子。官位従四位下周防権守

経歴

左京の出身。少年の頃から仁明天皇に奉侍し、左兵衛大尉を務めた。

嘉祥3年(850年文徳天皇即位すると、蔵人左近衛将監に任ぜられ、引き続き天皇の身近に仕える。翌仁寿元年(851年従五位下昇叙し、左馬助に任ぜられる。のち文徳朝では、右兵衛佐右近衛少将左近衛少将武官を歴任した。またこの間の斉衡2年(855年)に従五位上に昇叙されている。

しかし、文徳朝末の天安元年(857年)5月に左少将から伊勢権守へと地方官に転任、同年9月に少納言侍従と再度京官を兼務するが、翌天安2年(858年)2月には肥後権守と今度は遠国の地方官に転じた。

清和朝では、貞観7年(865年刑部権大輔を経て、下野権守信濃権守と東国の地方官を務めた。貞観15年(873年正五位下と18年ぶりに昇叙され、貞観17年(875年雅楽頭として京官に復す。貞観18年(876年)従四位下に昇叙され、翌貞観19年(877年)正月に周防権守と地方官に任ぜられるが、同月23日に卒去享年63。最終官位は従四位下行周防権守。

人物

性格は清らかでつつましく、礼に明るいとの評判が高かったという[1]。勅撰歌人として、『古今和歌集』『新古今和歌集』にそれぞれ1首ずつ採録されている[2]

伊勢物語』16段では、長年連れ添った妻がとなって去ってしまったことを悲しんだ有常が、親しい友人と和歌のやりとりをした話が語られている。

官歴

注記のないものは『六国史』による。

系譜

河内国水郡神社(後の錦織神社)の神主家である水郡氏は紀有常の後裔を称した[5]

脚注

  1. ^ 日本三代実録』元慶元年正月23日条
  2. ^ 『勅撰作者部類』
  3. ^ a b c d e f g h i 『古今和歌集目録』
  4. ^ 藤原内麻呂の娘が在原業平室・藤原敏行室の生母にあたるかどうかは不明。
  5. ^ 水郡庸皓『水郡家諸記録』1982年

参考文献


紀有常(き の ありつね)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/17 18:37 UTC 版)

応天の門」の記事における「紀有常(き の ありつね)」の解説

静子の兄。

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