精好仙台平
精好仙台平
名称: | 精好仙台平 |
ふりがな: | せいごうせんだいひら |
芸能工芸区分: | 工芸技術 |
種別: | 染織 |
認定区分: | 各個認定 |
指定年月日: | 2002.07.08(平成14.07.08) |
解除年月日: | |
指定要件: | |
備考: | |
解説文: | 精好仙台平は、仙台に伝わる袴地【はかまじ】用等絹織物の制作技術である。江戸時代の中期ころに京都から技術が導入されたとされ、伊達藩の保護奨励策により発達した。 伝統的な精好仙台平の制作技術は、二本引き揃えの経糸【たていと】に、緯糸【ぬきいと】として撚【よ】りのない生糸を何本か引き揃えて濡らし、強く打ち込むところに特色がある。均一でむらのない製織、藁灰【わらばい】の灰汁【あく】による糸の精練、植物染料による無撚【むねん】緯糸の染色等にはいずれも高い技量が求められる。こうして織り上げられたものは張りがあって固くなく、しなやかな独特の風合いを持ち、その着心地は今なお尊ばれて、紋付袴の礼装用等に使われている。 |
仙台平
(精好仙台平 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/06 02:15 UTC 版)

仙台平(せんだいひら)は、日本の宮城県仙台市で作られる絹織物である。江戸時代から明治時代にかけて袴地の最高級品として知られたが、袴の需要減少とともに生産量が少なくなり、現在製造するのは合資会社仙台平だけである。重要無形文化財(2002年7月8日指定、指定名称「精好仙台平」[1])。
概要
非常に堅牢な生地であり皺がつきにくく、絹独特の光沢と感触の良さが特徴的。多くは灰色系統の縞模様のもの。
延宝末期に仙台藩藩主の伊達綱村が京都から織工を招聘し、御用織師として袴などを織らせたのが始まりだと伝えられている[2]。また、17世紀後半から18世紀初頭にかけて仙台藩のお抱え織物師であった小松弥右衛門という職人が考案したものという説もある。
現在、「合資会社仙台平」(宮城県仙台市太白区根岸町15-5)のみが製造しており、「仙台平」は同社の商号および商標ともなっている。
特徴
経糸は練糸、緯糸は撚りを掛けない生糸か半練糸で織る。その際、緯糸を水で濡らして二度打ちし生地の密度を高くする。特に堅牢なものでは、経糸と緯糸をともに水で濡らして四度、五度と打ち込む。
その中でも特に地質が堅いのが、精好仙台平と呼ばれる精好織(特に上質の練糸を用いた平織り)の仙台平である。
脚注
- ^ https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/137417 文化遺産オンライン 2017年6月23日閲覧
- ^ 『全国伝統的工芸品総覧 平成18年度版』伝統的工芸品産業振興協会、2007年3月、24頁。
関連項目
- 仙台ファーストタワー(仙台市にある高さ約100mの高層ビル。仙台平を外観モチーフにしている)
外部リンク
- 精好仙台平のページへのリンク