米独交流への寄与
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「リチャード・ホルブルック」の記事における「米独交流への寄与」の解説
また、ホルブルックは米独の文化交流にも大きな役割を担った。彼の発案に基づき、第二次大戦・冷戦の象徴でもあったアメリカ陸軍ベルリン旅団(英語版)が撤退を完了した翌日の1994年9月9日、リヒャルト・フォン・ヴァイツゼッカー元ドイツ連邦大統領とヘンリー・キッシンジャー元アメリカ合衆国国務長官を共同所長とする文化研究機関「ベルリン・アメリカン・アカデミー(英語版)」の設立が発表された。この3日後にホルブルックはドイツ大使を離任したが、発表からおよそ3年後の1998年には、ヴァンゼー湖畔にあるドイツ系ユダヤ人の銀行家ハンス・アルノルト(Hans Arnhold)がかつて所有していた別荘を利用した研究施設が開設されるなど、計画は引き続き推し進められた。ちなみにホルブルック自身も、2001年にジョージ・W・ブッシュ政権への政権交代に伴って国連大使を離任した後、同アカデミーの所長に就任している。 現在同アカデミーは、米独関係における重要なコネクションの1つとなっており、フェローとして作家や経済学者、各国政府高官、公共政策の専門家など様々な分野の専門家が招聘されている。招聘された人物の中には、ピューリッツァー賞受賞者で劇作家のアーサー・ミラーや、同じくピューリッツァー賞受賞者で小説家のジェフリー・ユージェニデスのような著名な文化人、あるいはデニス・ロス(英語版)(Dennis B. Ross)やJ・ステイプルトン・ロイ(英語版)(J. Stapleton Roy)のような高位の外交官なども含まれている。 また、ベルリン・アメリカン・アカデミーは2007年から「ヘンリー・A・キッシンジャー欧米関係賞(Henry A. Kissinger Award for Transatlantic Relations)」を設立し、1年ごとに欧米関係の発展に功績のあった人物に対する表彰を行っている。2007年の第1回受賞者にはドイツのヘルムート・シュミット元首相が、2008年の第2回受賞者にはジョージ・H・W・ブッシュ元合衆国大統領がそれぞれ選ばれている。
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