籠目編
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/01 05:26 UTC 版)
「少年陰陽師の登場人物」の記事における「籠目編」の解説
小野螢(おのの ほたる) 播磨陰陽師、神祓衆の長の娘。篁破幻草子の主人公小野篁の子孫。現影(みかげ)は夕霧。 晴明の父益材が、天孤の晶霞と結婚する代償に子孫を神祓衆と娶らせるという約定を果たしに来た。要は昌浩の婚約者。 昌浩と同い年で月足らずで生まれたため少し体が小さい。だが霊力は、颯峰編で痛めた紅蓮の喉を治せるほど。次期の長と目された兄の時守も凌いだため、彼女を長にという声もあった。 年の瀬の冬に生まれ、螢火のような燐光に包まれて生まれたため、螢と名付けられた。その出産で母は亡くなり、父は現影が父に向けられた呪詛を受け止めきれずに死亡したことで弱り亡くなった。 ときどきふらりと篁がやってきて、世間話をするらしい。 時守が安倍邸を訪ねる前夜に夕霧が不審な行動を取ったため後をつけ、夕霧に背中に右肩から斜めに傷を負わされた。この際死にはぐれたために霊力が格段に上がったが、命を削った代わりに得たので体が弱っている。 時守を兄様(あにさま)と呼んで慕っていたが、憎まれていたと知って絶望した。何度も兄に殺されそうになっていたが覚えていなかった。 決着がついた後、夏に生まれる兄の子を義姉(時守の婚約者)と夕霧の三人で育て、次代の長にすると決めた。 尸櫻編で、3歳の甥時遠(ときとお)を育てている。外見は15歳の頃とさほど変化していないが、これは肉体の時をゆるやかにすることで出来るだけ寿命を延ばそうとする苦肉の策。寿命を延ばすため霊力は使っていない。体術は手加減なしで昌浩に勝てるらしい。 藤原伊周(ふじわらの これちか) 皇后定子の兄。長徳の変で大宰府に流されたが、のちに許され帰京する。 流罪になった際世話になった神祓衆を帝に紹介し、定子に呪詛が行われているかを占わせた。神祓衆の氷知(名乗らないため便宜上播磨と呼んでいる)を抱えている。 藤原公任(ふじわらの きんとう) 従三位の少納言。父の頼忠の代にはよく晴明に護符を頼みに来ていた。 晴明に頼みがあり昌浩と話をするために塗籠で二人きりになったところ何者かに腹を刺され、半月もの間生死の境をさまよった。 夕霧(ゆうぎり) 白い髪、赤い瞳を持つ、螢の現影。螢とは四歳違い。 螢の成人後から時守との仲が険悪になる。時守が上京する前夜二人で会い、そこに来た螢に刀傷を負わせて逃走した。そのため現影ではなくなった。 川に落ちた螢を助け、駆け付けた昌浩に対し「螢に欠片でも情があるなら播磨の里に近づくな」「螢に自分のことを話すな」と言う。 螢のことを案じ、螢が約定によって結婚させられるのを忌んでいる。時守が妹の螢を憎んでいることを唯一知っていた。 決着がついたのち、夏に生まれる時守の子を、時守の婚約者と螢の三人で育てることになる。 小野時守(おのの ときもり) 螢の兄。現影は氷知(ひじり)。神祓衆次期長と目されていたが夕霧に殺害された(と思われていたが、実際にとどめを刺したのは自分で喉を切ったため)。 霊力は螢に及ばないがかなり高い。家の風習で螢とは別々に暮らしていたが可愛がっていた。が、本心では螢を憎んでいた。 螢が誕生した日に牛を見に行ってそこで件に出会い、螢に全てを奪われると予言される。そのため螢を何度も殺そうとしていた。しかし昌浩を迎えに行く前に改心し、螢の夫になる者(昌浩)を見定めてくると、初めて螢に心からの言葉を口にした。その直後再び件によって螢に何もかもを奪われると予言され、螢を殺すために氷知に命じて自分を神に祀りあげさせた。 帰郷後は支えになった娘との結婚が決まっていた(夏には子供が生まれる)。 氷知(ひじり) 時守の現影。夕霧と同じく白い髪に赤い瞳。時守の死で主を失った。 時守の命令に従い、時守を神に祀りあげた。その後伊周のもとに派遣する陰陽師に立候補して上京し、占を行った。 決着がついたのち、螢から時守の子を生涯懸けて守り抜くよう命じられた。
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