第4.5世代ジェット戦闘機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/27 09:35 UTC 版)
「第4世代ジェット戦闘機」の記事における「第4.5世代ジェット戦闘機」の解説
第4.5世代ジェット戦闘機とは、第4世代ジェット戦闘機に分類されるが、第5世代ジェット戦闘機の一部の性能をも備えている戦闘機のことを言う。第4+世代ジェット戦闘機と呼ばれる場合もある。多くは1970年代から現在までにかけて開発され、初の実用化に成功したものはF-15Eがある。 第4.5世代ジェット戦闘機では、第4世代ジェット戦闘機の性能に加え、デジタルフライ・バイ・ワイヤとそれに伴うCCV設計、ストレーキの大型化、カナードや推力偏向ノズルの装備などによって空戦時の機動性を向上させたり、ステルス性のある形状や素材を使う、アビオニクス類などをより先進的な物にする、戦闘機のマルチロール化の趨勢にしたがって対地・対艦攻撃能力を強化する、などの工夫がされている。ただし、これらは一部の第4世代機でも採用例があるため、第4世代と隔絶した差があるわけではなく、それゆえに第5世代ではなく第4世代の中の「第4.5世代」と分類されている。 燃料を短時間で大量に消費するアフターバーナーに頼らないスーパークルーズ能力についても言及される場合があるが、ターボファンエンジンよりも高速度向けの特性を持つ旧式のターボジェットエンジンが主流であった第2世代ジェット戦闘機の時代において、すでに実現した例がある。また、第5世代機(F-22)のスーパークルーズ能力は、その高度なステルスと組み合わせての対空ミサイル・対空砲火網の突破という明確な目的がある一方で、ステルス性能を持たないか限定的な第4.5世代機でアフターバーナーなしのスーパークルーズを達成しても、それに実用上の意味があるのかどうかは疑問視されている。 多くの第4.5世代ジェット戦闘機は、F-15E、F-16V、F/A-18E/F、Su-30系のように、第4世代ジェット戦闘機の改良型として開発されている。 Su-30MKI ユーロファイタータイフーン F-2 アメリカ合衆国 F-15E F-16(後期型) F/A-18E/F ロシア MiG-29M 試作のみ Su-30SM Su-34 Su-35 (Su-27M) 試作のみ Su-37 試作のみ イギリス/ ドイツ/ スペイン/ イタリア ユーロファイター タイフーン フランス ラファール スウェーデン サーブ 39 グリペン 中国 J-10C J-11D J-16 中国/ パキスタン JF-17 Block III 日本/ アメリカ合衆国 F-2 韓国/ インドネシア KF-21
※この「第4.5世代ジェット戦闘機」の解説は、「第4世代ジェット戦闘機」の解説の一部です。
「第4.5世代ジェット戦闘機」を含む「第4世代ジェット戦闘機」の記事については、「第4世代ジェット戦闘機」の概要を参照ください。
- 第4.5世代ジェット戦闘機のページへのリンク