第2次改修
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 14:35 UTC 版)
「いずも」では、令和6年(2024年)度末から第2次改修に着手して、「かが」の第1次改修と同様の艦首側飛行甲板の拡幅(矩形化)が実施される予定になっている。従来、飛行甲板の前端部は台形であり、この上ではF-35Bの揚力が左右均等に保たれず、これより手前にバウ・ラインを設定せざるを得なかったのに対して、矩形化によって、バウ・ラインを艦首側に移動させることができる。ただしカタパルトやスキージャンプ台の設置の予定はない。また、F-35Bの運用にあわせて、艦内区画の整備も行われる予定となっている。これは、当初は「かが」の第1次改修で盛り込まれる予定であったが、アメリカ軍の協力による検証実験や試験を実施し、実運用する際の動線などを詳細に検討したうえで内容を確定することになり、「かが」でも令和8年度末からの定期検査にあわせた第2次改修まで先送りする予定となった。 令和4年(2022年)度予算編成にあたっては、本型2隻へのF-35B搭載のための改修費が概算要求され、予算案においては、「いずも」の着艦誘導装置の先行取得費用36億円、アメリカ軍からの技術支援経費12億円、「かが」の航空管制室の視認性を高めるための工事経費13億円が概算要求どおりに盛り込まれた。この着艦誘導装置としては、アメリカ海軍とレイセオン社が共同開発したJPALS(Joint Precision Approach and Landing System)が予定されている。JPALSはGPS衛星信号と慣性航法システム(INS)を使って、F-35Bやオスプレイといった軍用機を自動的に安全かつ正確に着艦誘導する全天候型のシステムで、防衛省は令和4年度予算では「いずも」の分のみのJPALSを取得し、「かが」の分は後年度に取得する方針である。
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