第1次改修
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 14:35 UTC 版)
まず令和2年(2020年)度で「いずも」の改修費31億円が計上され、F-35B発着艦を可能にするための最小限の改修が行われた。飛行甲板には赤と白が交互に塗られたセーフ・パーキング・ラインが引かれ、この左舷側が滑走路、右舷側がエプロンとなる。滑走路部分には黄色のトラム・ラインおよびショート・テイクオフ・ライン、バウ・ラインが引かれているほか、4・5番スポット周辺の甲板塗料はすべて耐熱塗装のものに塗り替えられた。これは、4・5番スポットにF-35Bが着艦することが想定されており、この際に噴きつけられるエンジンのジェット噴流に耐えるためである。また発艦の際には、トラムラインが滑走のためのセンターラインとなり、ショート・テイクオフ・ライン(バウ・ラインから250フィート手前)まで滑走したところで推力ノズルを下に向け、バウ・ラインまでには完全な飛行状態となる。 これに続いて、「かが」も、令和3年(2021年)度末から5年に一度の大規模な定期検査に入るのを機に、F-35B搭載に向けた改修を行う予定となっている。「いずも」では後日実施予定とされている艦首側飛行甲板の拡幅(矩形化)は、「かが」ではこの段階で施工されることになっている。 2021年9月1日、戦略国際問題研究所(CSIS)とアメリカ海軍協会(USNI)が主催するオンライン対話において、アメリカ海兵隊総司令官であるデビッド・バーガー大将は、今年11月までにアメリカ海兵隊のF-35B戦闘機が「いずも」で発着艦試験を実施することを明らかにした。そして10月5日、防衛省は、アメリカ海兵隊岩国航空基地に属するF-35B戦闘機2機が3日に護衛艦「いずも」で発着艦試験を実施していたことを発表した。実施海域は四国沖で、海上自衛隊の艦艇にF-35Bが発着艦するのは初めてとなった。 2021年10月3日に「いずも」で行われたアメリカ海兵隊のF-35B戦闘機の発着艦試験 着艦のため進入するF-35B。4・5番スポット付近が周囲と異なる塗装になっている。 着艦したF-35B 発艦のため滑走するF-35B。ショート・テイクオフ・ラインを越え、推力ノズルが下に向いている。 バウ・ラインを越え、発艦したF-35B
※この「第1次改修」の解説は、「いずも型護衛艦」の解説の一部です。
「第1次改修」を含む「いずも型護衛艦」の記事については、「いずも型護衛艦」の概要を参照ください。
- 第1次改修のページへのリンク