第二次世界大戦後の陸軍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 01:44 UTC 版)
戦後の陸軍は概ね第二次世界大戦の電撃戦で実証された機甲部隊が使用され、朝鮮戦争、インドシナ戦争、中東戦争などで戦果を挙げており、ヨーロッパでは電撃戦の威力を高めたエア・ランド・ドクトリンという戦闘教義が考案された。しかし陸軍は対戦車ミサイルの発明、さらにベトナム戦争のようなゲリラ戦、航空戦力の発達に伴って新しい陸軍のあり方は変容している。 機甲部隊は冷戦後の湾岸戦争で大きな効果を挙げているが、この戦争では陸軍は空挺部隊や空中機動部隊をも投入しており、エア・ランド・ドクトリンの構想を実践している。しかも戦車は戦時中よりもはるかに射撃能力や運動能力、通信機能や防護性能を向上させた主力戦車の形態へと変化しており、個々の歩兵部隊も航空機やヘリコプターで迅速に輸送されることが可能となった。末端の部隊にまで至る指揮統制までも伝令や口頭命令だけではなくコンピュータネットワークに基づいたC4Iシステムにより総合されて管理されていた。かつては市街や森林で組織的な戦闘を行うことは困難であったが、軍事における革命を背景として、これに対処する能力を獲得するために個々人の歩兵が情報システムで統合されることが考案されている。このような戦闘教義は陸軍に対ゲリラ作戦や対テロ作戦の能力を向上させるものとして期待されている。
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