第二基本定理とは? わかりやすく解説

第二基本定理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/30 04:01 UTC 版)

ネヴァンリンナ理論」の記事における「第二基本定理」の解説

N(r, f) を N(r,f) と同じよう定義するが、多重度考慮しない(すなわち、異な極の数だけを数える)。すると、N1(r,f) は,f の臨界点ネヴァンリンナ個数関数として次式のように定義されるN 1 ( r , f ) = 2 N ( r , f ) − N ( r , f ′ ) + N ( r , 1 f ′ ) = N ( r , f ) + N ¯ ( r , f ) + N ( r , 1 f ′ ) {\displaystyle N_{1}(r,f)=2N(r,f)-N(r,f')+N\left(r,{\dfrac {1}{f'}}\right)=N(r,f)+{\overline {N}}(r,f)+N\left(r,{\dfrac {1}{f'}}\right)} 第二基本定理は、リーマン面上の k 個の異なる値 aj について、次のことを示す。 ∑ j = 1 k m ( r , a j , f ) ≤ 2 T ( r , f ) − N 1 ( r , f ) + S ( r , f ) . {\displaystyle \sum _{j=1}^{k}m(r,a_{j},f)\leq 2T(r,f)-N_{1}(r,f)+S(r,f).\,} これは、次のことを意味する。 ( k − 2 ) T ( r , f ) ≤ ∑ j = 1 k N ¯ ( r , a j , f ) + S ( r , f ) {\displaystyle (k-2)T(r,f)\leq \sum _{j=1}^{k}{\overline {N}}(r,a_{j},f)+S(r,f)} ここで、 S(r,f) は誤差項である。 平面上の有理型関数については、有限長の集合の外では、S(r,f) = o(T(r,f)) すなわち誤差項は、「ほとんどの」 r の値の標数比べて小さい。もっと良い誤差項推定値知られているが、アンドレ・ブロッホが予想しヘイマン例外的な集合処分できないこと証明した。 第二基本定理では、 N(r,a) の観点から標数関数の上限を与えることができる。例えば、 f が超越的な整関数である場合、 k = 3 、a3 = ∞ として第二基本定理を用いると、 f は、最大でも2つ例外除いて全ての値を無限に取ることが得られピカールの定理証明される。 第二基本定理のネヴァンリンナによる元の証明は、 m(r,f'/f) = S(r,f) であるという、いわゆる対数微分に関するレンマ基づいている。同様の証明は、多く多次元一般化にも適用されるまた、ガウス・ボネの定理関連する微分幾何学的証明もある。第二基本定理は計量位相論的なアールフォルス理論英語版)からも導き出されるが、これはリーマン・フルヴィッツの公式を無限次の被覆拡張したものと考えることができる。 ネヴァンリンナアールフォルスの証明は、第二基本定理の定数 2 がリーマン面オイラー標数関係していることを示している。しかし、この 2 については、チャールズ・オスグッドとポール・ヴォイタ(英語版)によって発見され数論との深い類推基づいた全く異な説明がある。この類推によれば、 2 はトゥエ・ジーゲル・ロスの定理指数である。この数論との類推については、Lang (1987)の調査Ru (2001)の本を参照のこと。

※この「第二基本定理」の解説は、「ネヴァンリンナ理論」の解説の一部です。
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