第二変
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/06/05 14:50 UTC 版)
廖平の思想の中、最も世上に注目を浴びたのは、第二変期である。 この時期の特徴は、第一変期が今古文の平分を説いたに止まるのに対して、一歩進めて「尊今抑古」(今文を尊び、古文を抑える)を主張した点にある。この時期の代表作は、『古学考』(『闢劉篇』の改訂版)と『知聖篇』である。 この時期の廖平の考え方によれば、古文は全て劉歆の捏造であるから偽物である。だから経学は今文でなければならないとする。これがいわゆる「尊今抑古」である。しかし何故にこの主張が注目されたかというと、廖平の『闢劉篇』と『古学考』が、康有為の『孔子改制考』『新学偽経考』に影響を与えたとされるからである。 康有為が廖平から影響を受けたか否かという問題は、しばしば当時の学界を賑わした。廖平によると、康有為は廖平の影響を受けて書物を著したという。しかし康有為は廖平からの影響について言及していない。 これについて、梁啓超、張之洞、兪樾、章炳麟、皮錫瑞、顧頡剛、葉徳輝などは、康有為が廖平の影響を受けたと見なした。対して、張西堂や銭玄同らは、製作年代の前後、文章形式や論証方法などの相違を指摘し、廖平と康有為の関係を否定した。 廖平研究の現状からすると、廖平の『闢劉篇』と『古学考』との成立年代の分析、『古学考』『知聖篇』『新学偽経考』『孔子改制考』の内容分析によって、『新学偽経考』が『闢劉篇』の影響を受けたこと、廖平と康有為との論述内容はほぼ同一主張を持っていることなどが指摘されている。
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