競合メディアの台頭、諸問題の露出、そして休刊へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 02:34 UTC 版)
「じゃマール」の記事における「競合メディアの台頭、諸問題の露出、そして休刊へ」の解説
しかし、1999年頃から競合するメディアとしてインターネットが台頭してきた。 1999年4月にはヤフージャパンがYahoo!オークションのサービスを開始し、個人間売買を行うインターネット利用者を徐々に取り込んでいった。ネットオークションは、掲載までに時間がかかる紙媒体とは異なり、最短2日間(当時)で取引が成立するなど有利な点が多く、じゃマールの読者は次第にネットオークションに移行していった。 また、日本国内の各プロバイダが、契約者に対してウェブサイトの作成空間を提供するサービスを開始し、個人でウェブサイトを作成し、紙媒体に頼らずとも情報発信ができるようになっていった。1999年当時は、まだ情報発信者側にHTMLやFTPに関するある程度の知識は必要であったが、CGIによる電子掲示板サービスがプロバイダ側から提供されるなど、個人からの情報発信について垣根が低くなった時期であった。この結果、サークル活動など趣味性が強い案件を中心にインターネットへの移行が進んだ。 さらに、じゃマールをはじめとした個人間情報交換誌を利用した犯罪行為が社会問題になっていった。個人間売買では、じゃマールを通じて偽ブランド品を販売した容疑で情報投稿者が逮捕された事例が発生したり、じゃマールを通じて友人を募集した少女が暴力団組員に脅迫された上に拉致され、風俗店で働かされて給料のほとんどを詐取されていた事例が発生するなど、さまざまな問題が起きていた。これらの問題は紙媒体であるじゃマールに限ったものではなく、インターネット上でも同様の問題を抱えているものであるが、紙媒体の場合は、責任問題その他の法的な問題や、警察捜査の受け入れその他の事務的負担が、すべて出版元であるリクルートフロムエーに降りかかってくる点がインターネット媒体と異なっており、同社も専用相談電話を開設するなどの対応を行ったが、その対応には一定の限界があった。 そのような状況の中、じゃマールは新事業を開拓するという一定の役割を終えたと判断され、2000年3月をもって5地区すべてのじゃマールは休刊することとなった。
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