神輿渡御と西念寺僧の読経
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「吉田の火祭」の記事における「神輿渡御と西念寺僧の読経」の解説
明神神輿の出輿。 御山神輿の出輿。どちらも境内を土埃を上げながら勢いよく出輿していく。 神輿行列は次のような順序で構成されている。 先頭から、 唐櫃 唐櫃箱を2名で担ぎ、中には予備の幣束などが入れられている。 真榊 前述したよう当地では榊が育たず、1本ないし2本のソヨゴ(当地ではソヨギと呼ぶ)の木が用いられている。2名で担ぎ、枝先には赤白青緑黄の5色の布帯と細かく刻まれた幣紙が飾られている。 アゲ太鼓 2名で担ぎ、1名が叩く。 賽銭役 複数名で構成され、ザルを持って沿道の人々から賽銭を集める。 神職の集団 明神神輿 御山神輿 御師団の集団 以上の順序で神輿行列は進行していく。 このうち重要なのは2台の神輿の先頭を行くのは明神神輿であって、御山神輿はどのようなことがあっても明神神輿を追い抜いてはならないとされている。2台の神輿を担ぐセコは上吉田の氏子青年が中心で、いくつもの小団体が結成されており、団体ごと揃いの法被に身を固めているので、そのセコがどの団体構成員であるのか分る。また、2台の神輿のうち、先頭を行く明神神輿を担ぐのは、世話人経験者からなるセコ団体とほぼ決まっており、一方の御山神輿を担ぐのは、その他の有志団体である。有志団体にはさまざまなものがあり、職場仲間であったり、行きつけの飲食店に集う仲間など、約10団体ほどで、同様に揃いの法被などを着用している。有志団体セコの職業は建設業や飲食業関係者が多い。2台の神輿にはそれぞれ常時50-60人ほどのセコが取り付いており、さらに交代要員も20-30名ほどおり、集団で神輿に取り付いて御旅所まで移動していく。 浅間神社参道を抜け、国道138号線から本町通り南端の上宿交差点に向かう途中では、先述したように西念寺僧侶3名による、神輿行列を出迎え読経が行われる(北緯35度28分27.31秒 東経138度47分35.53秒 / 北緯35.4742528度 東経138.7932028度 / 35.4742528; 138.7932028 (吉田の火祭/西念寺僧の読経/位置))。西念寺(北緯35度28分28.25秒 東経138度47分38.91秒 / 北緯35.4745139度 東経138.7941417度 / 35.4745139; 138.7941417 (富士吉田市西年寺/位置))ではこれを御下り・御迎えと称し、正装をして国道端に立ったまま神輿行列が通過するまで読経と焼香を続ける。 なお、神輿の巡行する区間と火祭りの行われる本町通りなどは、富士吉田警察署によって午後4時30分頃より順次、交通規制が敷かれ車両通行止めとなる。そして神輿の通過した場所から、世話人やセコなどにより道端に寝かされていた大松明が立てられて行き、沿道の一般家庭でも井桁松明が組み立てられ始め、沿道には露天商らが出店の準備を始める。
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