神田川の治水事業
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 02:14 UTC 版)
「神田川 (東京都)」の記事における「神田川の治水事業」の解説
江戸時代からの普請にもかかわらず、都市河川となった現在も溢水の危険をはらんでいる。江戸期にも洪水による橋の流出や水道施設の破壊は頻繁に発生していた。しかし戦後は流域の急激な都市開発に河川改修が追いつかず、保水や遊水の機能が低下していた。昭和33年(1958年)の狩野川台風による大水害は、城東の低地での水害に加えてそれまで認識されなかった「山の手水害」を引き起こした。昭和61年、全国の総合治水対策が必要な17河川の1つに選定され、平成元年に協議会が発足、時間雨量50mmに対応する対策として段階的に分水路や貯水池などが建設された。現在神田川は流域の市街化率が全国でトップの97%(平成21年度現在)にも達し、対策が難しい河川になっているが、対策は一定の効果を上げていた。しかし、平成17年9月の台風14号により活発化した前線から観測史上最多となる時間雨量100mmを超える降雨災害が発生し、特に支流の妙正寺川は護岸が破壊されるほどの被害が出た。平成19年8月、東京都は「東京都豪雨対策基本方針」を策定し、時間雨量75mmまでの対応強化を目標として整備が続けられている。
※この「神田川の治水事業」の解説は、「神田川 (東京都)」の解説の一部です。
「神田川の治水事業」を含む「神田川 (東京都)」の記事については、「神田川 (東京都)」の概要を参照ください。
- 神田川の治水事業のページへのリンク