研究内容・評価:近代文献学、池田源氏学
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明治以降、屈指の業績を誇る源氏物語学者である。「近代源氏学の基礎を築いた最高権威」とも評された。 芳賀矢一がドイツから導入した文献学の方法を日本古典文学研究に敷衍し、土佐日記での紀貫之自筆本再建のプロセスを例として「古典の批判的処置に関する研究」全三巻(岩波書店、1941年2月)でその方法論を確立、さらに翌1942年10月、十数年の歳月を傾けた畢生の大著「校異源氏物語」全5巻(中央公論社)を完成させる。ついで前著「校異源氏物語」に「索引篇」「解説篇」「資料篇」「図録篇」を増補し、これを1953年から3年かけて「源氏物語大成」全8巻(中央公論社)として刊行、有力伝本内の異文を比較検討して古典作品の原型(祖本本文の様態)を明らかにする、本文批判を軸とした文献学的研究の実践と理論体系化を図った。 昭和7年(1932年)、藤村作会長とともに紫式部学会を創設し、理事長となる。雑誌「むらさき」「藝苑」(ともに厳松堂書店刊行)の編集なども行う。
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