発見と応用の歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 14:39 UTC 版)
「磁気スキルミオン」の記事における「発見と応用の歴史」の解説
2009年初頭、ミュンヘン工科大学のセバスティアン・ミュールバウアー(ドイツ語版)、クリスティアン・プフライダラー(ドイツ語版)、ペーター・ベーニ(ドイツ語版)と、理論家のアヒーム・ロシュ(ドイツ語版)(ケルン大学)らは、磁性固体(−245 °C に冷却し、0.2 T の磁場を印加したシリコマンガン結晶)においてスキルミオン格子を直接観測することに初めて成功した。キール大学とハンブルク大学、およびユーリッヒ研究センター(ドイツ語版)の研究者グループは、外部磁場なしのスキルミオンの初発見についての論文を2010年9月に投稿し、2011年1月に発表した。2013年、ハンブルク大学の研究者は、スキルミオンをある表面上に意図的に生成および消滅させることに成功した。これにより、情報技術分野への応用が近づいた。 スキルミオンは、従来の磁気デバイスが利用していたよりも数桁弱い磁場下で動作することができる。2015年、磁気スキルミオンを室温条件で作成・操作できる実用的な方法が発表された。そのデバイスでは磁化されたコバルト円盤の配列を用いてコバルトおよびパラジウム薄膜上に人工スキルミオン格子を実現している。真円度を制御した非対称磁性ナノドットが垂直磁気異方性 (PMA) のある基盤層の上に整列している。極性は調整された磁場配列により制御され、磁力計による測定で実証されている。基盤層の界面領域に、臨界イオン照射によって PMA を抑制することにより、渦構造が刷り込まれている。スキルミオン格子は偏極中性子回折法および磁気抵抗効果の計測により確認された。
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