発見と実験的実現
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/09/25 07:11 UTC 版)
ブロッホ振動は1970年に江崎玲於奈により予測された。しかし、自然な固体では比較的格子の周期が小さいため、 ωB は非常に強い電場の中でさえ小さすぎ、電荷担体が回折およびトンネリングを起こす時間内に振動が1周期終わらないため、長い間実験的に観測されなかった。しかし、半導体技術の発展により、人工半導体に基いた十分に大きな超格子周期を持つ構造を製造することができるようになった。このような構造におけるブロッホ振動の周期は電子の回折時間よりも大きく、電子の回折時間よりも短いタイムウィンドウでより多くの振動を観測できるようになった。このような構造におけるブロッホ振動が極低温において初めて観測されたのは1992年のことで、Jochen Feldmann と Karl Leo により達成された。他にも以下のことが実現している。 Hartmut Roskosらによるブロッホ振動のコヒーレントなテラヘルツ放射の観測(1993年) Thomas Dekorsyらによる室温でのブロッホ振動の観測
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