発祥通説・歴史等
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/08 03:47 UTC 版)
その原型は、「シグネットリング」(=インタリオリング)という、ヨーロッパ貴族が各々の紋章をリング上部に彫刻した大型リングといわれる。ヨーロッパにおける紋章で家柄を表すものは厳密な規則に従って作成され、分家や縁組などでそのバリエーションが生まれていく為、自らの出自を表すものとして一人ひとり別々のデザインで作られた。封蝋に用いられ、リング上部の紋章を押し付け、「この手紙は間違いなく自分が書いて、封をした」証し(signet)とされた。日本では、この形状の指輪は「印台リング」と言われているが、本来の目的・用途では理解されておらず、「指輪の形の一種」として普及している。 イギリスのオックスフォード大学などの卒業生が「秀才の証し」として卒業の記念に作っている。英国でのカレッジリングは、9ct Gold(9金)が最も好まれている。それは、英国連邦内の王室のジュエリー・調度品・食器カトラリー類に9Kが使用されている為、王室ご用達の「British Gold」(通称)として親しまれている為である。 米国における卒業記念リングの発祥は、1835年に陸軍士官学校卒業生(ウェストポイント。卒業生は初任が尉官で、同期の者のうち1人が必ず参謀総長になることが決まっているアメリカ陸軍きってのエリート集団)が作ったものが、アイビーリーグの大学にも伝わり、現在のように広まった。 イギリス、アイルランド、アメリカ大陸各国、オーストラリア、南アフリカ、フィリピンなど英語文化圏で広く認知されていて、最も盛んなのは米国である。 なお、class ringのclassは「階級」であり、この場合は卒業した学校・資格(学位・国家資格等)・所属団体・コンテスト優勝の名誉等を指し、正確にはclassification(階級・格付け)ring と言う。つまり、栄誉や記念、あるグループに所属する「それを身に着けるに値する者のみ」のプライドを表現するものである。その発展形が、北米4大プロスポーツリーグなどの優勝記念品のチャンピオンリングでもある。
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