発禁本の出版
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1980年にフランス書院ノベルズから刊行されたイェンス・ビョルネボ著『裸身』(杉浦達也訳)は1971年に親会社の三笠書房から刊行されてわいせつ図書として摘発された『リリアン』(田中融二訳)の新訳版である。同書は帯などで「ノルウェーの発禁本」と謳われていた曰く付きの作品で、案の定、日本でも同様の措置を受けたことになる。しかし、三笠書房は1973年には葛西雄三訳による新版を『一糸まとわず』と改題して刊行。宮田昇によれば、この時は「再摘発を受けることがなかった」という。そして1980年には完全子会社であるフランス書院から3度目の出版を果たしたことになる。 また1982年にも戦前から発禁と地下出版を繰り返してきたウィルヘルム・マイテル著『バルカン戦争』を刊行している。公然としたかたちでの出版はこのフランス書院版が第1号となる。
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