生物による水死体の損壊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 04:50 UTC 版)
水中に沈没あるいは漂流している間、しばしば魚類やカニなどの摂食を受け、遺体の分解が早まることがある。 水死体を損壊する生物文献場所生物種備考Raimondi & Rossi (1888) ヨーロッパ (淡水) Gammarus pulex(ヨコエビ) 全身に多数の食痕 Holzer (1939) オーストラリア (淡水) トビケラの幼虫 表皮全体を蚕食 松倉 (1959) 日本 (海) ヒメフナムシ(等脚目) 小関・山内 (1964) 新潟県 (海) トンガリキタヨコエビ(ヨコエビ),ニセスナホリムシ(等脚目),イソコツブムシ(等脚目) 約2日間で表皮を侵蝕 新潟県 (海) タダノツノアゲソコエビ(ヨコエビ) 約2日間で顔面・頸部に多数の食痕 新潟県 (淡水) キタヨコエビ科の一種(ヨコエビ) 3 - 5日間で顔面・頸部に多数の食痕 永田ほか (1967) 福岡県 (海) ナイカイツノフトソコエビ(ヨコエビ),ウミホタル 14 - 15時間で顔面・頸部が白骨化 平澤ほか (1999) 三重県 (海) ニセスナホリムシ(等脚目) 約24時間で頭部と手の一部が白骨化 柏木ほか (2010) 日本(海) ニセスナホリムシ(等脚目) 38 - 42時間で顔面表皮を蚕食 また、遺体の着衣内側にメジナやサンマが潜りこんだり、産卵していたという事例も知られるが、隠れおよび産卵場所として利用されていたものと考えられている。その他、損壊に関与しないものの、遺体に付着する生物は多岐に及ぶ(小関・山内, 1964)。
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