生涯のパートナー、カイ・ディビス・リンとの出会い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/27 16:33 UTC 版)
「デビッド・J・グロブ」の記事における「生涯のパートナー、カイ・ディビス・リンとの出会い」の解説
グロブは英国を訪れ、サリー州のクールスドンのロンドン・フォービア団体のコンサルタントとなった。この団体は英国政府登録の慈善団体であったが、今はもう活動を停止している。この時期に、グロブは、共通の同僚・友人を通して英国ノーサンプトン州の聖アンドリュー病院の上級心理セラピストのカイ・デイビス・リン(Cei Davies Linn)に紹介される。その時点でグロブはトラウマ治療の原則と5個のクリーン言語の初期の質問を編み出しており、米国と英国で何度もセミナーとワークショップを開いていた。 カイ・ディビス・リンは、グロブに紹介される以前から、臨床心理のセッションでクライアントが用いる言葉に深い関心を持ち、独自の研究を進めていた。カイ・ディビス・リンは、グロブと同様に、認識論を勉強し、ミルトン・エリクソンの手法を研究し、自分のクライアントの提出するメタファーを用いてセッションを進行させる試みを展開していた。二人は、米国と英国と離れて活動していたのにもかかわらず、互いの研究活動内容は共通していたのである。その理由により、紹介される以前から、彼らは共通の同僚・友人を通してお互いの存在を知っていた。グロブはカイ・デイビス・リンに紹介された直後より、共に臨床心理面での共同研究と共同活動を始めた。以降、グロブとカイ・ディビス・リンは、全米を網羅したセミナー・トレーニング活動を行い、ニュージーランド、英国でも幅広くセミナー活動、講演、大学での講義を行った。 二人の共同活動の中でクリーン言語の質問は何度も練り直され、削除された質問もある。また、「それは、どのような・・・・ですか」(What kind of ….. ?)、「どのようにして・・・・だとわかりますか。」(How do you know …..?)等の新しい質問も二人の共同活動の中で考案された。1980年代半ばまでは、セッション進行のプロセスは時間を進める手法のみが使用された。1980年代後半になり、初めて、カイ・ディビス・リンがセッションの中で時間を遡る方法を独自に創案し、「・・・・の少し前には何が起こりますか。」(What happens just before …….. ?)、「・・・・・はどこから来ましたか。」(Where could …… come from ?)という時間を遡る質問を考案した。1980年末までには、グロブは空間を用いる手法に関心を深め、クリーン言語への関心を薄めていっtた。しかし、カイは、クリーン言語とクリーンな空間(クリーン・スペース)を統合する4象限モデルを創案し、グロブはクリーン言語への関心を取り戻し、その4象限モデルを大いに活用した。(クリーン言語の発展の歴史については、クリーン言語の項を参照)1980年代末には、クリーン言語はその理論枠、質問体系、セッション進行プロセスにおいて完成を見た。
※この「生涯のパートナー、カイ・ディビス・リンとの出会い」の解説は、「デビッド・J・グロブ」の解説の一部です。
「生涯のパートナー、カイ・ディビス・リンとの出会い」を含む「デビッド・J・グロブ」の記事については、「デビッド・J・グロブ」の概要を参照ください。
- 生涯のパートナー、カイ・ディビス・リンとの出会いのページへのリンク