生涯の資料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/02 06:55 UTC 版)
カテリーナの人格や教えや仕事の内部証拠は、彼女の約400通におよぶ手紙、著作の『対話』、そして祈りの中に存在する。 ただし、彼女の生涯に関する詳細の多くは、カテリーナの死後すぐに彼女の列聖を促すために書かれた各種資料からも引き出される。こうした資料の多くは非常に聖人伝めいているが、カテリーナの人生を再構築しようとする歴史家にとって重要な資料となっている。多くの資料があるなかでも、特に1374年から彼女の死去までカテリーナの霊的指導司祭であり1380年にドミニコ会総長になったライモンド・ダ・カプアによる著作が特に重要である。ライモンドは、カテリーナの生涯に関する伝記『Legenda Major』を書き、カテリーナの死から15年後の1395年に完成した。 カテリーナの死後に書かれたもう一つの重要な作品が、トマソ・カファリーニによって1412年から1418年にかけて書かれた『Libellus de Supplemento』である。同書はライモンド著『Legenda Major』の補筆版で、カテリーナにとって最初の聴罪司祭トマソ・デラ・フォンテのメモを多用して補筆された(メモ自体はどこにも現存しない)。カファリーニは後年、カテリーナの生涯に関するさらに要約した冊子『Legenda Minor』を出版した[要出典]。 1411年以降、カファリーニは他にもカテリーナの列聖プロセスの一環として提出された一連の文書であるヴェネツィアの『Processus』の編纂を行い、カテリーナの弟子ほぼ全員からの証言を提示した。また、匿名のフィレンツェ人によって書かれた『Miracoli della Beata Caterina(祝福されしカテリーナの奇跡)』という作品もある。他にも関連作品が幾つか現存する。
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