生息状況と保護
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/01 02:15 UTC 版)
「ブランブルケイメロミス」の記事における「生息状況と保護」の解説
この種の生息地は一般に、標高が低い(海抜3メートル (9.8 ft)未満)ために厳しい天候と海面上昇の影響を受けやすいと説明されていた。この種の最後の既知の目撃情報は、2009年に研究者によって報告された。2011年の調査では、見つけることができなかった。2014年の短期間の調査で種の痕跡が見つからなかったので、科学者たちは飼育下での繁殖プログラムを開始するため、残っているすべての個体を徹底的に調査して捕獲することにした。しかし、必要な権限を取得するのに5か月かかった後の2015年に到着したときには、1匹も見つけることができなかった。 2016年6月、クイーンズランド州環境遺産保護省(英語版)とクイーンズランド大学の研究者は共同で、この種が確かに絶滅したと報告し、「重要なことに、これはおそらく人為的な気候変動による哺乳類の絶滅として初めて記録されたものである」と付け加えた。国際自然保護連合は2015年5月からの評価に基づき、同年に絶滅したとしているが、Australian Geographic(英語版)に掲載された文章でローレン・スミス (Lauren Smith)は、「報告書の著者らは、パプアニューギニアのフライ川デルタ地域の周辺には、まだ知られていない本種の個体群が存在する可能性がわずかにあること、また、その地域が適切に調査されるまでは、ブランブルケイメロミスのIUCNのレッドリストに「絶滅した可能性あり (Possibly Extinct)」のタグを追加すべきであることを指摘している」と述べた。 オーストラリア政府環境エネルギー省(英語版)は、2019年2月18日にブランブルケイメロミスの絶滅を正式に認定した。クイーンズランド州政府の報告書によると、絶滅の原因として考えられるのは、過去10年間に何度も島に浸水したことで、この種の生息地が失われたことである。場合によっては浸水で直接死亡していた可能性もある。海面水位は1993年から2010年の間に毎年0.6センチメートル (0.24 in)上昇したと推定されており、低気圧性暴風雨に伴う海面水位の大幅な上昇の発生率も増加した。
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