甘木線向け改造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/16 06:42 UTC 版)
「西鉄600形電車 (鉄道・2代)」の記事における「甘木線向け改造」の解説
本形式のうちおおむね中期に製造された2両編成9本は8000形の製造に伴う2000形の急行転用に伴い、1989年(平成元年)から200形の置き換えのため甘木線用に改造されている。 おもな改造内容はワンマン運転対応化工事で、以下のような改造が実施された。 ワンマン運転対応化前面左側の窓にワンマン表示灯を設置 運転室に自動放送装置を設置 客室内に非常通報装置を設置 連結面に発車ベルを設置 戸閉め配管を一部変更し、中扉を締め切り 運賃収受方法の関係で、運賃箱や整理券発行機は設置されていない。塗色は変更されなかった。607Fと619Fは本線・甘木線両用とされ、ワンマン・ツーマン切替装置が設けられ、ツーマンの際は中扉を開閉することが可能であった。 1989年3月10日のダイヤ改正により甘木線での運用が開始され、同年10月1日のワンマン運転開始までにワンマン対応化が実施されている。その後、1990年から1995年(平成7年)にかけてパンタグラフが菱形から下枠交差式に、CPがDH-25からC-1000LAにそれぞれ交換されたほか、車体更新も実施された。 大牟田線・甘木線両用車の607Fと619Fは他車が検査・故障などで入場した際、607Fと619Fを併結した4両編成または大牟田線用本形式との併結で大牟田線でも使用された。改造後は607Fと619Fを除き基本的に甘木線列車の乗り入れ以外で大牟田線を走ることはなかったが、2001年(平成13年)11月10日のダイヤ改正により、甘木 - 大牟田間の直通運転が開始されたことで大牟田線運用への復帰を果たした。2003年(平成15年)以降、7050形への置き換えが順次進められ、翌2004年(平成16年)の秋ごろ、616Fを最後に甘木線から完全に撤退した。撤退後、614Fは2003年に救援車モエ900形901・クエ900形902に改造され、616F・619Fは転用改造を受けて宮地岳線へ転籍されたが、その他の車両は廃車となった。
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