猫
猫
読み方:ねこ
- (一)芸妓の異名。(二)本性を包み隠しておとなしやかによつておふこと「あいつ-をかぶつてゐる」。(三)知つて知らぬ風をすること。(四)土製のあんくわを云ふ。
- 1 芸者の異称。其の用ふる三味線は猫の皮にて張るよりいふ。2 本性を包みて現はさず亦知るも知らざる真似をすること。
- ①芸者。三味線が猫の皮で作られるより。②刑事、巡査、よく目がつくことから。③猫イラズを飲んで自殺したもののこと。④ハイヤーのこと。
分類 東京
猫
読み方:ねこ
- 芸妓。〔第二類 人物風俗〕
- 芸者のことをいふ。芸者は猫の皮を張つた三味線を持つからいつたもの。〔花柳語〕
- 〔花〕芸者の異名。
- 芸者のこと。〔花柳界〕
- 芸者のこと。芸者の持つ三味線は多く猫の皮で作るところからいふ。〔隠語〕
- 芸者の事。三味線が猫の皮にて作らるるによりかく云ふ。又近時「寝妓」と書く。
- 芸妓。又『寝子(ねこ)』に作る、但し売人間に於ては之等の異名を使用せず専ら『芸者衆(げいしやしゆ)』と称するを常とす。をんちま、をしやま、ぎ、きつね、げいしう、さんしらう、しやも、しげま、しやけ、しやべい、しんげえる、ちんすけ、ちやつた、ちんふり、つま、つよぎ、どぼ、どてつ、ともきち、びー、びるまる、ひようさい、やあちやん、等は何れも其の隠語なり。上は丸山総監の所謂『神聖なる芸妓』より下は一回一錠の円タク連に至るまで妓品頗る多し、何れも七つ八つからイロハを習ひハの字忘れてイロばかりの徒。最近不良客の増加に伴ひ之が撃退を目的として新に腕力芸者の進出する者あり自ら僭して講道館二段と号す、何ぞ猫に類せざるの甚しきや、宜なり近時妓の三紘を張る者亦多く犬皮を用ゆ。著者の如きは常に馬革造る所の皺を鳴してスパニツシユダンスを踊れり、猫か、犬か、はた馬か、希はくは読者の採決に委せん。校書。柳樽(やなぎだる)に曰く。『くらやみを目ばかりあるくからす猫』。明治初年の新聞に、芸者を猫と呼んで告訴された記事が出てゐるが、示談にでもなつたものか判決文が見当らぬ。
- 〔隠〕芸者。
- 芸者のことをいふ。芸者は猫の皮の張つてある三味線を持つところから。
- 三味線。猫の皮にて作られるより、それより芸妓のこと。「寝妓(ねこ)」とも書く。よく目がつくこと。鼻。刑事巡査。警察署。或は落し木を捏ね外す道具。病死。又は「猫入らず」を服用して自殺せし者のこと。一般自殺のこともいふ。
- 芸妓。多治見 不良仲間。
- 芸者のこと。猫の皮で作つた三味線を持つことから出た。又は寝子の意ともいう。
- 芸者。〔香具師・不良〕
- 芸妓。芸妓の持つ三味線の胴は猫の皮を張つてあるところより芸妓を指し、又芸妓はとかく囲われる。〔不〕
猫
猫
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